読書

「オオカミの護符」

「川崎の我が家で目にした一枚の護符。描かれた「オイヌさま」の正体とは?」「護符への素朴な興味は、謎を解く旅となり、いつしかそれは関東甲信の山々へ―。」オオカミの護符作者: 小倉美惠子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/12/15メディア: 単行本 ク…

「メキシコから来たペット」

メキシコから来たペット―アメリカの「都市伝説」コレクション作者: ジャン・ハロルドブルンヴァン,Jan Harold Brunvand,行方均,松本昇出版社/メーカー: 新宿書房発売日: 1991/01/01メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る宇都宮東…

「続 鉄道路線変せん史探訪」

「続 鉄道路線変せん史探訪」(集文社)、守田久盛・高島通著。1979年12月刊。これまた宇都宮東武の古書市で購入、1470円。 この本はまず、横須賀線などの東海道支線、日光線などの東北支線のそれぞれ開業までの経緯を紹介。後半は「近代化の足がかり」と題…

10分間ミステリー

帰省時の退屈しのぎに購入。……積読消化といいながら新たに買ってどうするんだと自分でも思う。『このミステリーがすごい!』大賞10周年記念 10分間ミステリー (宝島社文庫)作者: 『このミステリーがすごい!』大賞編集部編出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2012…

/「世界の奇談」斎藤守弘

正月休みで積読の山を少しばかり崩したが、宇都宮東武の古書の市でまた色々購入してしまって山の標高は変わらず。世界の奇談 (1968年)作者: 斎藤守弘出版社/メーカー: 大陸書房発売日: 1968メディア: ? クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見るその…

謎のリスト2012

2012年最後のエントリは恒例の「謎のリスト」。去年一昨年のほうがむしろイレギュラーではありましたが、それにしてもわずか4冊というのは少々寂しい。神宿り作者: あがり かまち出版社/メーカー: 文芸社発売日: 2012/03/01メディア: 単行本(ソフトカバー…

アイヌと義経、ドゴンとシリウス

大河ドラマ『平清盛』が完結、ということでひとつ源義経の話。1880年、今は小樽市総合博物館があるあたりに北海道初の鉄道が開業しました。そこを走った機関車の名前は「義経(義經)」とか「弁慶(辨慶)」という。なぜ義経かといえば、源義経は衣川で討たれる…

相沢次郎と「おサル電車」の謎

大宅文庫にて先日、『文藝春秋増刊 漫画読本』昭和36年7月号に掲載されている記事、「ロボット博士と人はいう」と題された相沢次郎のエッセイを複写してきました。少年時代から「今」に至るまでを振り返る記事で、「玩具研究三十年・ロボット製作の第一人者…

『バスの不振をぶっとバス!』

積ん読の山をちょっとだけ崩しにかかる。バスの不振を、ぶっとバス!路線バスの現場で描いた「売れる」輸送サービス作者: 勝 空見出版社/メーカー: 文芸社発売日: 2012/01/01メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見…

「こっちが阿行で、こっちが吽行」

ゴグ・マゴグって、『ゴーバスターズ』に出てくるちょい前にどこかで目にしていたなぁと思っていたが、これだった。イザベラ・バードの日本紀行 (上) (講談社学術文庫 1871)作者: イザベラ・バード,時岡敬子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/04/10メディ…

電車に乗って観艦式を見に行こう!

ガノタには「ソロモンよ、私は帰ってきた!」で核バズーカを喰らわされたことで知られる観艦式ですが、今回話題にするのはリアルのほう、日本海軍が1936年に挙行した観艦式についてです。 先日、大宅文庫に行って、『話』という戦前の雑誌、1937年1月号の「…

『火吹山の魔法使い』は『カスイサンの〜』と読む派。そんな奴いねえ

80年代後半にあったゲームブックブーム、その嚆矢はS・ジャクソン(英)の『火吹山の魔法使い』でした。さて、「火吹山」はなんと読んだものでしょう? 作品中では「ひふきさん」とルビが振られていたんですが、個人的には違和感を抱いてました。「湯桶読みは…

『幻想百物語 埼玉 妖怪編』

というわけでようやく『埼玉の深い魅力を探る 幻想百物語 埼玉 妖怪編』をゲット。B6判全24頁と無料配布なりのボリュームだがオールカラーで豪華な印象。ただ、レイアウトは無駄に凝り過ぎでただ読みにくいだけ。白抜き文字は妙ににじんでるし、白フチ墨文字…

「バットモービル大全」

さいたま新都心の紀伊国屋で購入。バットモービル大全 (ShoPro Books)作者: マーク・コッタヴァズ,堂田和美出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション発売日: 2012/07/13メディア: 大型本購入: 3人 クリック: 69回この商品を含むブログ (9件) を見るあな…

「箱にし入れらむ物」

(↑続き) 「糞」と書いて「まり」と読ませるのは芥川の造語なのか? そのうち図書館にでも行って、中辞典以上の古語辞典を開こうと思うが、まずはネットでひとつルーツを追ってみた。『好色』の元ネタは「今昔物語」だ。そこでは何と書かれていたのだろうか…

「まりも美しとなげく男」

(昨日の続き) 「糞」の言い換えは「排泄物」以外に何か無いだろうか? と考えて、そこで芥川龍之介を思い出す。いやもう十代の経験って大切だよね(少しだけ面目を保った感あり)。 『好色』の最後のエピソードはサブタイトルを「まりも美しとなげく男」と…

井上円了展に行ってきた

ふと立ち寄った新都心の紀伊国屋書店で見かけた井上円了展のチラシ。へぇ面白そうだな、次の週末にでも言ってみるかとスケジュールを良く見れば期間は5日火曜日まで。おいおい、とその足で東京駅前のOAZOまで足を運んだ。 入場無料のうえに、東洋大学の…

マヌケ過ぎる本屋大賞批判

気持ちはわかるが支離滅裂。 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20120509/1040877/ 「日経トレンディネット」トレンド・フォーカス2012年05月17日付。 初出は『日経エンタテインメント!』6月号。 “本好きの代弁者”から変容――本屋大賞はどこへ向…

「おもしろい」アニメと「つまらない」アニメの見分け方

キネ旬総研エンタメ叢書 「おもしろい」アニメと「つまらない」アニメの見分け方作者: 沼田やすひろ,金子満出版社/メーカー: キネマ旬報社発売日: 2012/03/20メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログ (3件) を見る大…

「最後の有人戦闘機」の謎があっさり解決

以前にも取り上げた(2010年1月14日付)、ロッキードF-104戦闘機はアメリカでも「最後の有人戦闘機」と呼ばれていたか? という話。 ちなみに最後の有人戦闘機の呼び名はultimate manned fighterを訳したものだと言われているが、正しい和訳は究極の有人戦闘…

日本軍事史叢話

正月に宇都宮の東武の古書市で買った松下芳男著『日本軍事史叢話』(土屋書店・昭和38年)読了。とりあえずメモだけ。 p19・「シベリア出兵金塊事件」 大正15年、シベリア出兵の戦利品である1000万ルーブル相当の金塊の一部が宇都宮に送られ、駅前の運送業者の…

東京駅の猫の幻

前回(2月17日付)に続き、『話』昭和8(1933)年4月号の「東京駅物語」の話題。この記事で「東京駅の名物」とされているのに、今では全く言及されないものがあります。 その他東京駅の名物と云えば三匹の猫だろう。猫と云ったとて生きた猫ではない。天井と壁…

東京駅を洋風建築にしたのは誰か

もういっちょ(前回は2月15日付)、戦前の雑誌に描かれた東京駅の話題。 今回は『話』誌、昭和8(1933)年4月号掲載の「東京駅物語」という記事です。執筆は高田晋、津田尭画によるカットが3点。どちらも詳細不明。 私はこれまでにも何冊か東京駅の歴史につい…

大宅文庫に行ってきた

仕事で大宅壮一文庫に行く用ができたので、ついでにシュミ的なものも閲覧&複写。 ◯『婦人画報』誌1927(昭和2)年2月号 「写真行脚 東京の玄関」記者XYZ 写真部島村生 2枚 今回最大のヒット。戦前の写真ルポに、これほどお茶目な記事があるなんて予想外だっ…

謎のリスト2011

年末恒例「謎のリスト」。何がどうしたのか今年は10点にも及びました。あだにえーなも中村作者: 横地 清出版社/メーカー: 文芸社発売日: 2011/02/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログを見る謎のリストの中でも謎の一冊。元々は名古屋市下…

『昭和30年代村―伊東で町おこし』

過去に何度かとり上げた、伊東の「昭和30年代村」。 ●2005-06-24「リアルにオトナ帝国」 http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20050624#p1 ●2005-12-21「昭和30年代村事業説明会」 http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20051221#p1 私は、都内の説明会には行くけど現地…

箱根直通電車を知らなかった小林一三

ずいぶん前に出た『昭和の鐵道と旅』を今さら開いた。昭和の鉄道と旅 (AERAムック)出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2010/11/30メディア: 大型本購入: 1人 クリック: 22回この商品を含むブログ (4件) を見るこのムックに、『週刊朝日』昭和31年2月26日…

最悪なのは書いた奴!「世界の『最悪』クルマ大全」

以前取り上げた「図説 世界の「最悪」航空機大全」がかなりヒドい内容だったので(2009年3月7日付)、一応は警戒しつつ「でも訳者は違うし、著者も当然違うし、見出しはマァまともだし、これならセーフだろう」と思って購入。図説 世界の「最悪」クルマ大全…

「山月記」入れ替わりトリック説は誰も否定できない

適当な例が無いとはいえ、自分のエントリを持ち出すのも我ながらどうかと思うが、「『山月記』の巧妙な入れ替わりトリック」(2009-04-13付)という例がある。「李徴は虎に変身などしていない」という珍説、だがこれは誰も否定できないのだ。 心情的に「変身…

いつまで経てば感想文でない評論が一般化するのか

「誤読の自由」が唱えられたのって、もう30年か40年も前じゃないのか? 日経ビジネスオンライン連載「人生の諸問題」2月21日更新分 『就活生に「上から目線」と言われた兄、「次はいつ?」と慕われた弟 シーズン3・『強く生きるために読む古典』編 その1』 h…