『バスの不振をぶっとバス!』

積ん読の山をちょっとだけ崩しにかかる。

バスの不振を、ぶっとバス!路線バスの現場で描いた「売れる」輸送サービス

バスの不振を、ぶっとバス!路線バスの現場で描いた「売れる」輸送サービス

『バスの不振をぶっとバス!』というタイトルはなんというかちょっとアレだが、路線バスが抱えている問題を理解するための入門書としてよくまとまっている。バスに限らず何かしらの公共交通機関や、街づくりに関心があるのなら、取りあえず読んでおくと良いと思う。ただ、あくまで入門書であり、かつ「入門したけどこの先どこに行ったらいいんだ?」感も。

身体的なバリアフリー化と並んで、心理的バリアフリー化も推進すべきだという主張は傾聴に値する。また、「バリアフリー化というのは奉仕活動でも福祉活動でもなく、「利用の敷居を下げて利用を促進する」という立派な企業の収益向上策としてとらえなければいけません」(p72)は名言だろう。ただしバリアフリーは、元々「そこ」にバリアを感じていない人には魅力と映らないのだから、収益向上に結びつくとは限らないのが辛いところか。

「誰にとっても使いやすい」ユニバーサルデザインは必ずバリアフリーだが、バリアフリーは必ずしもユニバーサルデザインではない、といったところ。……そういや「共用品」って言葉は全然普及しなかったね。思想は正しいんだけど、これネーミングとして大失敗だよね。

60年代のリアル

60年代のリアル

『60年代のリアル』、パラパラめくって、夏休みの自由研究レベルと見たので閉じた。「そんなことはない、一読に値する!」という人が現れたら買いなおそう(←既に処分すると決めている)。