『超速変形ジャイロゼッター』

なんで盛り上がらないかってそりゃ簡単な理由で、「敵のやることがただ主人公方を襲撃するだけだから」。世界征服とかのスケールの大きさが無いし、腹黒い闇の武器商人とかでもない。敵がそんな調子だから主人公方もただ自分たちだけを守るために戦っている。つまるところジャイロゼッターを持つ者同士の内輪もめで、悪の恐怖も無ければヒーローの頼もしさも無い。

しかも「敵はなぜ主人公方を襲撃してくるのか」が不明瞭で、だから話が根本から成り立っていない。ロゼッタグラフィの奪取もしくは破壊が目的であるとか、ジャイロゼッターのテクノロジーを独占するためだとか、そういうレベルのことさえ説明されていない。

そこが不明瞭なんだから、その上にさらにソーニャちゃんもといイレイザー01が轟カケル(フルネーム)への執着とか絆パワーに弱いところとかを見せても、「つまりこいつらは何しに来てるの?」としか思えないのよ。「敵の目的を明らかにする」なんてのは基礎中の基礎だし、描写に時間がかかるわけでもないのに、どうしてできないのか。視聴者の興味を煽る「もったいつけ」のつもりかもしれないが、キッズアニメでそれは説明不足でしかなく避けるべき筋。ていうかE01の描写は「もったいつけ」を企図しているのだから、それをやる前にゼノンとしての目的を明らかにしておかんとダメでしょ。

そういう意味でも5人5台がそろってからが本番で、レギュラーがそろえば次はゼノンの目的が明かされる番となり、シリーズとしての方向性も見えてくるでしょう。5人目は容姿端麗成績優秀スポーツ万能、しかし・・・・だそうで、なかなか萌え…もといキャラが立っているようだから、その点でも期待。