未来の蒸気機関車

未来の蒸気機関車を考える。
CO2排出抑制の声がかまびすしい昨今、石炭だの重油だのを燃やすようではダメだ。それでは第一、熱量がたよりない。ここはやはり「すすも黒煙もCO2も出さないクリーン機関車」を目指そうではないか。
となれば採用すべきは原子力。すすも黒煙もCO2も出さない、石油が枯渇しても使用可能な未来のエネルギー!! たまに放射能が漏れ出すけれど、ま、完璧な安全対策をしとけば何も問題無い。
でもって、やっぱり蒸気は発生させる。ここを変えたら蒸気機関車じゃないから。ただ、古典的なシリンダーではなくタービンに送り込んで、力をまずは回転運動として取り出そう。そのままでは扱いにくいので、エネルギーはいったん電力に変えて、電気モーターを駆動して走らせる。いわば、電気式蒸気機関車だ。



……仮にこういう機関車ができたとしても、それを蒸気機関車とは言わない気がする。ていうかこれが蒸気機関車なら原子力船は蒸気船だよ。
パストフューチャーのヨタ話なのに「言葉」カテゴリなのは、そこらへんの言葉の定義の機微が面白いなぁと思ったため。いわゆる原子力は、現在実用化されているシステムは外燃機関なのに、通常はそうとは言わないことも(単に「外燃機関」と言った場合、それはいわゆる蒸気機関とイコールであることも)同根だろうか。