『まんがタイムきららキャラット』6月号

「GA 芸術家アートデザインクラス」が事前の告知どおり休載、ひだまりスケッチブレンド・S」が予定外の休載。「GA」も「ひだまり」も休載というのはいわば飛車角落ち状態なんですが、それでも普通にボリューム感があるのが今の「きららキャラット」の恐ろしいところ。ところで休載とも書かれない、名前も出てこない「ののかノート」の去就は一体…?
 
「切身赤子」
…ではなくてキルミーベイベーが表紙&巻頭カラー。細かいところまで凝っていて(「巻頭カラー総天然色」とか一見キャストの表記に見えてセンターカラー作品のタイトルが並んでいるとか)実に面白い表紙なんだけど、いいのかこれ? という気もする。『きららキャラット』に見えないだろ(笑)。
本編は微妙に古い玩具でいつもどおりじゃれ合うやすなとソーニャ。『カガクチョップ』2巻(asin:459385802X)の後だと「キルミー」はあまり警戒せずに笑えていいね。『カガクチョップ』もあれはあれで面白いんだけどね。
 
Aチャンネル
本編読み終えて改めてトビラを見ると、「るんちゃんはお腹は出てないしウエストはくびれているんですよー」アピールなのだなと理解する。
というわけで比喩でない肉食系女子るんちゃんの話。肉肉サンド、炭水化物無しの肉だけ丼、網が見えない肉絨毯…なんてあたりは読んでるこっちの胃がもたれそう。しかしさすがに肉ぶとn(自粛)というネタはやらないのであった。比喩でない肉食系女子だからね。 
 
「ばーどすとらいく!」
前回地球に到着した新キャラ、クロ=ゥ・カーカァホゥをさらに引っ張る。クルもクロも軍人らしい体さばきを見せる中、総帥は相変わらずの天然っぷりで、そらまあクーデターも起こるだろうと妙に納得してしまった。
クルのイメージの中での5人の反応が可笑しいが、これってあいさの協力さえ取り付ければあとはなんとかなる、という意味のような…(せっかについては以前、自ら正体を明かそうとしたことがあるし)。いずれクロたち武断派との対立が激しくなったとき、最も頼もしい味方となるのはやはりあいさ?
 
「ごきチャ」
博士とその助手がわずか1号空けただけで再登場。やはり読者の反響が大きかったのか、それとも元からそういう予定だったのか。今やなつかしバウリンガルっぽい機械でごきチャの気持ちをテキスト化するなど、「連載を畳むための新キャラ」かどうかはさておき、これで作品が新たなフェーズに入ったのは間違いない。
 
「まちカドまぞく」
シャミ子が桃から借りた(押し付けられた)ノートパソコンを持って帰る話。桃が直接絡んでこなくても、シャミ子の空回りだけで1話できてしまうのがつくづく凄い。つーかネタ的には「はじめてのおつかい」だな(おるすばんでもおいしゃさんでもない、念のため)。
そんな中で謎の眼鏡っ娘、小倉さんが本格登場。4コマ×2だけの出番だけど、呪術とか悪魔の研究をしているという便利な設定で、今回もシャミ子の危機管理フォームの実現を陰で支えるなど実力も本物。今後も何かと出番がありそう?
 
「ススメマンガカ」
初登場フレッシュゲスト…という名目だけど代原だよねこれ。漫画家志望だけどキャラクターは顔しか描けない主人公と、体を描くのは巧いが顔は苦手な同級生とがタッグを組む、というのはありそうでなかった設定でちょっと目を引いた。でもまぁ正直、絵の技術は今一歩足りない感じ。
 
はるみねーしょん
今号は「まちカドまぞく」の「古いパソコンだと動かすのに喝が必要なんですか」「それはオーエスね」とか、「カスタムメイド」の「戦闘の後の銭湯はあったまるね」とか、他所のマンガが大沖的だった。
 
「カスタムメイド!」
もはや完全にユウ様を愛でるマンガと化していて、本編はおろかハシラの人物紹介すらマサキの「一夜漬け」設定を放棄してしまった。それで正解だとは思う。それにしても、クラスでのユウ様の愛され方を見ていると、オタク趣味を隠す意味なんて無いんじゃないかという気が……。
そのクラスメイト、ようやく一人名前が判明したけど、「実家が銭湯」だけがキャラクター性の泉田さんは今後出番があるのだろうか?
 
「トルネードよんじ」
これも初登場ゲスト…なれども「1話目」だから元の予定どおりの掲載。「平凡な主人公が、得体の知れない部活に巻き込まれてしまう」という型どおりの作品だが、3人のキャラの立て方が巧妙でちょっと引き込まれた。とりあえず次回にも期待。
 
「癒さレクチャー!」
もういいかげん連載化すればいいのに、というくらいに何話目かわからない「好評再登場ゲスト」。主人公が「もやシス」を忘れたり、さらに「でも流行んないんじゃないかな、もやシスは!」と容赦ないツッコミが入ったり、これって長期連載がやるようなネタだろ…。
 
「イキモノシステム」最終回
ラス2ページの空白部分には、何か適当にエマーソンのモノローグを入れたくなる。何かともうちょっとやりようがあったんじゃないか? という気分はあるが、ともあれ連載お疲れ様でした。