『まんがタイムきららキャラット』5月号

今月もまた少々遅れて『きららキャラット』感想。「ひだまりスケッチ」が休載、ただし誌面構成をみるに予定された休載とも思えます。このところ集中的に続いてきた「ゲスト掲載無しで連載開始」ですが、今月も「ネコじまにゃんだフル」が連載開始。ただ、さすがに新連載攻勢もこれで終わりでしょう。ゲストは4本、うち1本は『まんがタイムきらら』連載のぽんこつヒーローアイリーン」の出張掲載。また、3カ月の連続掲載で好評だったのか「プリフリ番長!」が『きららベース』に移籍しての連載が決定しました。
 
「Aチャンネル」
表紙&巻頭カラー。前日に単行本第8巻と画集が発売されたことに加え、
Aチャンネル (8) (まんがタイムKRコミックス)

Aチャンネル (8) (まんがタイムKRコミックス)

BDボックスの発売が決定したので、そのアピールも兼ねてのことでしょう。
本編はナギが皆をお泊りでのアニメ一気見に誘う、というお話。それはいいんだけど……。

真っ先に(ひとコマ目で)誘うのがユー子で……。


原作「白田cc」のアニメ、というあたりにナギの闇を感じた。

白田ccというのは主人公がユー子そっくりなエロマンガを描いてる人ね(原作では名前は出てこないけど)。
 
閑話休題。ナギがオタク気質を全開にして周りを巻き込む話で、それはそれで可愛いけれども「わりと常識人?ちゃんとつっこむ」という登場人物紹介にはかなりの違和感があったw オタクノリについていけずにナギを愛でてるユー子&るんと、ノリはがっつりわかっていてサポートにまわるトオルの温度差も可笑しい。
……ていうかトオル含めてナギ以外誰もアニメ面白がってないぞこれ!?
 
キルミーベイベー
ウナギイヌです、ワンワン」という話(違う)。やすなが「うなぎが食べたい」と言い出して、食品サンプルだの模型だのを買っちゃうあたりは毎度のノリなんですが、あぎりさんが「ウナギに近い生物の遺伝子を操作した代用になる生物」を持ってきたあたりから一気に「カガクチョップ」の世界に。 ウナギとウサギを掛けたネタなんて小学生でも思い付くようなダジャレなんですが、それをここまで掘り下げた(?)のがスゴイ。人懐っこいし、見た目もそれなりに可愛いけど、だからこそ一際キモかった。
 
ブレンド・S」
アニメについては今号も新情報無し。2月号の第一報以後3号も何も出てこないとなると夏クールの線は無しですな。NG!第2期もあるし。次号が表紙なので、巻頭のカラー記事でスタッフの名前か、もしかしたらキャラ表くらいまで出してくるかも。

本編。「いいですよねぇ 男の娘×男の娘♡」(それはどうか)……というわけで、ひでりがストーカーに追いかけられる話。事実上の初登場回で虫に怖じない描写があったりで、ひでりが「漢気あふれる男の娘」なのは初期からの設定のようですが、それがきっちりお話に反映されたのは初めてかな。まー、私も苺香さんと同じくらいに生主とやらの事情は知らないので、ネタ的には今ひとつピンとこなかったんですが。
 
NEW GAME!
センターカラー&2本立て。この号では記事になっていませんが、4月2日付で第2期は7月開始と公表されました。それはいいとして問題は、キービジュアルに紅葉&ツバメが描かれていること。
http://newgame-anime.com/
原作でも未だ落としどころに至ってない二人をアニメに出してどうするの? と少々不安を覚えます。

さて本編、「NEW GAME!」の2本立ては別の話を並行してやるのがこれまでの基本でしたが、今回は2話にまたがって、ねねっちとツバメのぎくしゃくした関係に決着がつくという趣向。お話の段取りはオーソドックスですが(ねねっちがツバメの家庭の事情を知る→ツバメが仕事で大失敗→ねねっちのフォローで問題解決、和解)だからこその気持ち良さがありました。これにて一件落着……と言いたいところで最後に別の爆弾が破裂。読み返すと、一本目のラス間際にコウは「頑張っていれば離れていても寂しくない…か…」とか言ってるんですねぇ。こちらの話の行方も気になるところです。
 
「おちこぼれフルーツタルト」
インド ミャンマー タイ スリランカ
イギリス ニッポン ネパール シンガポー!
色んなカレーがファイア! ファイヤー!!
カレーライスとカレー丼は違うんだよ? ファイア ファイヤー!!
……というわけで今回のステージがひとつの到達点のはずなんですが、正直イマイチ盛り上がらず。「目指せカレーNo.1」という外し方自体は良いんだけど、フルーツタルトのメンバー側の意識が描かれてないのがね。そのあたり、次回にまたがるのだろうか。
 
「異なる次元の管理人さん」
バハムート様の左腕が治療できない!? という不穏な導入からの意外な真相。黒い人たちがそれ自身「次元の歪み」だという種明かしも含めて、物語がまた一歩進んだ感じ……とか思っていたら、今度はフェイエルさんが何やら不穏な空気で息つく暇もない。2巻の壁を突破したことと合わせて、この先どう展開していくのか気かがりになってきました。
 
「まちカドまぞく」
センターカラー。扉絵で前回登場の新キャラ、白澤さんとリコの色も明らかに。バクそのまんまの白澤さんはいいとして、銀の毛並みに金の瞳というリコがなかなか魔物然としていてカッコいいですな(キツネ色をイメージしていた)。

リコの料理がシャミ子に影響を……というのは予想どおりでしたが、思った以上に「敵か、味方か!?」感をあおる導入でした。リコは天然の悪意の持ち主というか、天然の性格が人を困らせるほうに働くというかなのね。結界を剥がして桃が「あすら」を訪ねる……というのも予想していた展開ですが、こちらも思った以上の大事に。今まで名前だけ出ていたミカンのサンライズアロー(たぶん)で、ごせんぞinよりしろを飛ばすという作戦は、ここまでの伏線というか設定の合わせ技で気持ち良かった。ミカンがまるでゴルゴ13エヴァンゲリオンヤシマ作戦)で、まともな活躍はこれが初めて?

今回は結局、桃と白澤さんが対面しただけで千代田桜(およびその他の魔法少女?)の情報は無かったわけですが、それはそれとしてラストで重大な進展が! シャミ子の目標が「桃を笑顔にすること」だというのは、読者には明かされてましたが、まさかこんな形で本人にまで知られるとは。なんていうかアレですね、恋愛ドラマの定番展開だ。「酔ったいきおいで愛の告白、翌日になると言われたほうが激しく意識して、言ったほうは忘れてる」パターンw これも次回以降の展開が楽しみです。
 
「トモダチヅクリ」
麻乃と静の初デート……って当人はシャレのように言ってるけど、実に仲睦まじく。マジでこのまま「友達のつもりが恋人になってました」エンドでいいんじゃないかと思えてきた。編集も最後に「友達は増えたけど、初めての友達ってやっぱり特別なのかも」なんて書いてるし。