『まんがタイムきららキャラット』10月号

珍しく「キルミーベイベー」が休載、ゲストが4本。表紙&巻頭カラー&付録クリアしおりは「NEW GAME!」、アニメに合わせたプッシュはまだ続いていますが、次号は10月開始の「ブレンド・S」が表紙&巻頭カラーで主役交代という印象。カラーの記事ページも、広告同然の「NEW GAME!!」記事が1頁なのに対して、内容の密度は低いけれど「ブレンド・S」は見開き2頁という配分。加えて「きららファンタジア」1ページという構成でした。
 
NEW GAME!
巻頭カラー。タイトル画はレギュラー5人(青葉・ひふみ・ゆん・紅葉・ツバメ)が下着姿で勢ぞろい、というエr…もとい扇情的なもの(あんま変わらん)。フラゲで流出して、ツイッターなどでちょっと話題になりました。下着姿なのは本編の流れとも関係があるからいいとして、ひざくらいの高さから見上げる構図なのが面白い。青葉のキャラ立てといい得能先生、Sっ気のある娘がお好みなのでしょうか。

本編はみんなで仲良く昼休みにブティックへ、というお話。青葉も言うとおり、久々のゆったり気分のエピソードでした。新作が動き出すまでこんな感じで続くのかね。導入というか一本目は「今回はマスターアップ休暇は無し」との通達から始まりますが、確かあれって有給消化だよね? だったら社員ごとに任意で休める今回のほうが良い気がするぞ。

前回からはじめの様子が微妙におかしいのに、ゆん以外には気にしてる人がいないっぽい。男が出来たとか女が出来たとか習い事とか転職活動とか……いずれにせよ所詮はサブキャラの話なんだけど、この先どう引っ張るのだろう?
 
「Aチャンネル」
ナギ主役回。この『きららキャラット』、日付が変わるタイミングを見計らって駅前のコンビニで購入しているので……そしてキャラットとともに夜食も調達しているので(そしてもちろん帰宅後に食べているので)、「真夜中に食べるジャンクフードの味」に強い説得力を感じてしまった。それはおいても、ナギはやっぱり「普通の感覚」に一番近くて好きだなぁ。
 
ひだまりスケッチ
8ページも載っているというだけでまずびっくり。それだけにやはり重要なポイントとなる回で、自由参加の学内コンクールでゆるゆるとはいえ、ゆのっちと宮ちゃんで絵の競い合いをすることに。その結果、さらっと「悔しい!」と言ってのける宮ちゃんと、一方で泣き出してしまうゆのっちとの関係にこちらももらい泣きでした。

……まぁ冷静になると、絵の技量にそこまで差があると今まで語られてたかな? と思ってしまう部分もありますが。ゆのっちは「私やっと……ちょっと宮ちゃんの近くに来れたのかなって…」と言って泣いているんだよね。単行本とか手元に無いんですが、このあたりの描写は実際どうだった?
 
ブレンド・S」
センターカラーで引き続き苺香さんと店長のデート話。前回苺香さんがやきもちを焼いていたのは、実は彼女っぽい怒り方の芝居でしたー! …ってこの、男心を弄ぶ小悪魔め! とはいえ店長の金髪にハァハァしたり、実は胸がぎゅーっとしてたりという、お約束とはいえラブコメらしい展開。ま、このまま何に決着が付くでもなく話を引っ張るんだろうなとは思う。
 
「すわっぷ⇔すわっぷ」
キスしたことが実はクラスメイトにバレてました展開。その一方、入れ替わりはバレていないし疑いも持たれないというのがミソで、ツインテちゃん(手嶋さん? 宮田さん?)は二人を振り回しているけれど実は肝心のところが分かっていない、という匙加減が見事。実際やってることは「二人のキスという秘密をネタに強請っている」なんだけど、陽性のキャラ立てもあって可愛らしく受け止められました。
 
「正義ノ花道」
センターカラー。前回ちょっと言及された生徒会の面々、というか生徒会長が登場してようやく話の方向性が見えてきた感じ。厳しく言えば、導入部ではストーカー行為しか描かれていないのになぜ会長は「件の不審者」に注目したのか? それをなぜ目安箱で釣れると思ったのか? 何を根拠に祭田まつりの関係者だと目星を付けていたのか? などなど、物語の段取りがガバガバなんですが、あえて難じるほどの問題ではないでしょう。
 
「まちカドまぞく」
第3巻の発売(9月27日)は間近!

まちカドまぞく (3) (まんがタイムKRコミックス)

まちカドまぞく (3) (まんがタイムKRコミックス)

というわけで今回は単行本では第4巻の1本目。前回までの怒涛の展開からひと段落、今回はのほほんとした夏休み、シャミ子たちが夏祭りを満喫するお話でした。

最後の一本、前回の見せ場のひとつだった桃の笑顔を自ら台無しにしていくスタイルに笑ってしまう。これはむしろ、第3巻の余韻を1年余り引っ張る単行本派のほうが楽しめたかもしれません。
 
「ふじょ子とユリ子」
あ、これ岡本さん(仮)=紫薔薇様は最終回まで本名がわかんないパターンだ。その岡本さん(仮)、強引にふたりに可愛い服を着せるなど引っかき回す存在ではあるものの、ユリ子とふじょ子との関係性からは一歩離れた立ち位置のようで、今後もトラブルメーカーとしての(ぶっちゃけた言い方だとあぎりさん的な立ち位置での)活躍に期待。

ていうか岡本さん(仮)が関わってきてもペースを崩さないふじょ子には感動すら覚えるw
 
「トモダチヅクリ」
2巻完結に向けて話を畳にかかっているとしか見えないのが寂しいものの、今回もいい話でした。「コイビトヅクリ」と揶揄されるほどに麻乃と静の関係はベッタリですが、それを踏まえた上で恋人同士のクローズな関係ではなく、それ以外にもオープンな、まさしく「友達作り」の話に向かっていくことに感心。期待以上に綺麗に着地するかも(いやまぁ3巻以上続くならそれはそれで歓迎するのですが)。