『まんがタイムきららキャラット』1月号

表紙&巻頭カラーはおなじみ「ひだまりスケッチ」。誌名と作品タイトル、作者名に毛糸が絡まってるのが可愛い……けどジョセフ・ジョースターエシディシ戦も連想してしまったり。「せ……切断したはずのッ! ま…まさかッ! 『糸』がッ」

しかしひだまりスケッチ本編は、いつものことではあるけれど「巻頭カラー&減ページ!」のカラー2ページモノクロ2ページ。代わりに、というわけではないでしょうが「まちカドまぞく」「異なる次元の管理人さん」の2タイトルが2本立て。さらに次号はブレンド・S」が初表紙&巻頭カラーで、じわじわと次代の看板作品が育ちつつある感じです。

一方で終わる作品もある、ということで予告されていた「ジューンフレンド」と、何故かいきなり「ことこ・ア・カペラの2作品が最終回。前者は単行本情報の第一報の時点で巻数表示がなかったこともあって予想されたことですが、後者は前号ではセンターカラーで、しかも単行本一冊分になっておらず、かなりのイレギュラーでしょう。マァ過去に「やわらかモラトリアム」とか「ののかノート」みたいな終わり方もあるので驚きはしないのですが……。

……2作品打ち切りは驚かないのですが、ただしそれで新連載がゲスト掲載からの昇格でない2作品で、しかも2本立て(両方とも?)というのはイレギュラー続きで少々不安になってくる。確かにこのところ有望なゲストがありませんでしたが、誌面づくりそのものから変えていくのでしょうか。
 
ひだまりスケッチ
本編、屋根に上って流星群を見上げ……るための準備をするまでの話。今年の流星群の話題は10月21〜22日だから、その頃のネームでしょうか(劇中はまだ夏だけど。いや初夏だっけ?) 一本目では30年後とか60年後とか、〇周年記念回のような会話で始まるけど特にそういうわけでなく(苦笑)。ただ、大家さんの久々の登場に加えて現在のひだまり荘の住人5人が勢ぞろいで、短いなりにボリューム感はありました。
 
キルミーベイベー
「一度でいいからダンクシュートを決めてみたい!」、やすなが唐突に思いつきの発言をするひとコマだけで導入は十分なんだからハイテンポなわけであるw 基本はいつものごとく、やすなが勝手なことを言っては自滅したりソーニャちゃんに反撃されたりですが、トランポリンだのラケットだのを持ち出して、果てはバットを使った対決になるあたりは、絵面としてもとにかく可笑しい。
 
NEW GAME!
ここまで紅葉側から見た青葉の描写に重点が置かれてましたが、今回は青葉たち周囲から見た紅葉を描くという趣向。なんとなく打ち解けてきた感じはあるけれど、ちゃんと話を引き出しているのはゆんとはじめで、肝心の青葉はツッコミ半分の聞き役なのが微妙な先行き困難を感じます。そんな中、リーダーらしく頑張っているけど肝心なところで空回りのひふみんが不憫。
 
ブレンド・S」
前号の感想では、次号まで引っ張った以上は「やっぱり元のままでした」というのは考えづらく、ラブコメとして何かしら進展という関係の変化があるのかも  なんてえ書きましたが……ええ、こういうのも実は予想してましたよ。実はね、ええ。三角関係があるわけで無し、それ以外の障害も今のところ特に無く、苺香さんが店長への好意を自覚しちゃったらそれで終わりだからねぇ。ただこうなると、互いに好意を持っているのにすれ違ってる組み合わせが夏帆&紅葉と合わせて2組になってしまうので、やはりラブコメ部分にはもうちょい何か進展なり波乱なりが欲しいところ。
 
「すわっぷ⇔すわっぷ」
あっと驚く導入……は夢オチで、それはそれとして入れ替わらない話。夏子が春子とのキスを意識していることはこれまでにも何度も描写されてましたが、「入れ替われるのがあたしたちの関係」「でも時々はちゃんとキスに抵抗感もとう」という今回ラストが結論ということになるのでしょう。こうなると春子の側がどう意識してるのかが気になりますが、これは今回描かれたとおりのアバウトに全肯定という理解でOK?
 
「まちカドまぞく」
前回から続いて、ミカンの実家である廃工場を訪ねる話。ミカンのパパが悪魔召喚の儀式を……という話がいささか唐突に出てきましたが、単に状況のお膳立てなのかそれとも今後の展開にも関わるのか? そして10年前の出来事、読んでいてちょっと混乱したんですが、回想で描かれたミカンと桃との出会いの後、桃がいないときに千代田桜がミカンの呪いを抑えて工場小破、その後約1年、桃は工場を訪れなかったが桜を捜す中で再訪した……ということですな。つまり9年前の工場破壊だけでなく10年前のほうも現場は見ていない、と。

んで、1年の間にミカンも魔法少女となり、桜、桃とともに戦ったということか。10年前に引っ越していながらどうして桜と行動を共にしていたのかも謎。そもそも何と戦っていたのか、というのもあるな。

ともかくも回想の見所は何といっても颯爽とした「大天使」桃!! しかしシャミ子は本人がいないところで鬼桃とか言ってますが、それが本音でいいのか?w シャミ子はしっぽの表情が今までにも増して豊かになった気がします。
 
2本目も1本目の続き。『きららキャラット』の2本立てというと、2本目はまた別の角度の話をやるという印象があるのでちょっと新鮮(でも今月は『管理人さん』のほうも続きものだった)。コアというのは「エーテル体が失われて魂が拡散しても残っているもの」なのか、それとも「魔力を使いまくって散らした場合に残っているもの」なのか。正直ちょっと説明不足感はある。そして、そのコアという前振りからシャミ子の専用小道具武器、ア○○〇の杖が登場。おかーさんおよびごせんぞの説明ではヨシュアの持ち物とのことですが、これでコアとは全く無関係ということはないでしょう。その名前、「印象のうっすいヨコモジネーム」というからアルカナの杖って可能性が……あるかな? アルカナの可能性、あるかな?(ぺちこ ぺちこ ぺちこ) 武器のはずが、物干し竿だったりフォークだったりスコップだったり一発芸の小道具だったり。いかにもシャミ子らしいセンスですが、わりばしピストルのことも思い出してほしかった。

「桃の顔が見てみたい」というのは、3巻収録分を通してのテーマのひとつになるのか、それとももっと長期的に、ふたりの関係の強まりとして描かれるのでしょうか?
 
「トモダチヅクリ」
前々回から前回にかけてを山場として、その後の「雨降って地固まる」的な回。ここまでが単行本1巻収録分でしょうか。ラスト2コマで新キャラ投入というのが唐突ですが、これが二人とどう関わるか、今後の見どころとして期待。ところで先輩二人は麻乃と静のことを恋人同士とカン違いしてなかったっけ? その誤解は解けてた?
 
はるみねーしょん
人気マンガのアニメ化、実写映画化、さらにはラッピング車両にテーマパークと今どきの話題を押さえた感じのネタ。「地球に来てる宇宙人の女子高生が主人公のアニメ」があり得る、というのはひょっとしてアレか、アニメ化決定のフライング発表?(たぶん違う) って、そういや大沖原作でアニメ化されたのって1作も無かったか。BSフジの情報番組でキャラクターが動いてたことがあったけど。