よそ者、若者、ばか者

【今日の名言】
改革の原動力として3つの“はみ出し者”の存在が挙げられます。
ばか者、よそ者、若者です。
(以下略)
(吉川廣和 DOWAホールディングス相談役)
『有訓無訓』(日経ビジネス2013年3月25日号より)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20131017/254700/

これ、原典は何だろう? 私が聞いたのは2005年11月のシンポジウム。藻谷浩介氏(日本政策投資銀行)が、町おこしに必要な人材として「よそ者、若者、ばか者」を上げていた。
http://gray.ap.teacup.com/unknown/106.html
つか、町おこしだから意味がある取り合わせだよな、この三つ。商業施設の新設であれ観光開発であれ「外から来る人を増やすこと」が目的だから、「よそ者」の視点は必須。「若者」の力は何であれ必要、町おこしが必要な町は高齢化が問題のひとつなのだから、とりわけ若い力を重視すべき。こうして納得感のある者を二つ挙げた上で、オチとして「ばか者」とくる。
これを漠然と「改革の原動力」に適用したり、順序が「ばか者、よそ者、若者」だったりしたらつまんないと思うんだ。しかもこの吉川という人、せっかく挙げた三者を「彼らに共通するキーワードは「非常識」です」で括ってしまう。だったら「改革の原動力は非常識です」でいいやん。なんという話下手だ。
もっとも、吉川氏が言っていることのほうが原型に近い可能性も当然ある。さて、原典は何だろう?