また色々と本を買う

小田急の駅 今昔・昭和の面影 昭和とともに生きた72駅紹介 (キャンブックス)

小田急の駅 今昔・昭和の面影 昭和とともに生きた72駅紹介 (キャンブックス)

先日の、「少年ジェット」のロケ地が成城近辺すなわち小田急線沿線だというネタ(2009年5月4日付)を引きずって、こんな本を購入。まぁキャンブックスのいつものまとめ方で、こんな本としての存在意義は大きいものの、読み物としての魅力は乏しいです。
探究この世界 2009年6-7月 (NHK知る楽/月)

探究この世界 2009年6-7月 (NHK知る楽/月)

NHK『知る楽』のテキストながら、書き手・原武史のカラーがチト色濃く出過ぎ。ただ、そのために「西の阪急、東の東急」の対比という鉄道文化研究には定番のテーマにも新しい切り口が見られるし、「都電が消えた日」というテーマを「天皇の可視化」へと展開させるのも新鮮だった(牽強付会のきらいは確かにあるが)。前に当ブログでネタ半分で取り上げた、国鉄の終焉がイコール近代の終焉だった、という話(2007年9月20日付)にも絡み合う「新宿駅一九六八・一九七四」「乗客たちの反乱」の回も面白く、これは肝心のTVのほうもきっちり見なきゃならないな。
NHK 美の壺 銭湯 (NHK美の壺)

NHK 美の壺 銭湯 (NHK美の壺)

もう一冊、NHK絡みの本。悪かないけど薄い本だよな。同シリーズの小物を取り上げたものと違って、写真もイマイチ冴えません。上の「美の壷 銭湯」といっしょに京橋のINAXブックギャラリーで購入。
古レールの駅デザイン図鑑

古レールの駅デザイン図鑑

これは凄い! 

まえがき
駅のホームにある上家の構造物の多くは、古レールの再利用によって造られている。(略)これら古レール造の上家は規格化されたものではなく、様々なパターンがあり、ひとつひとつデザインされていた痕跡がある。装飾だけのための材料はなく、無駄は許されない中、それでもなお美しくあろうとするデザイン行為が存在し、個人的な好みが反映されている。
(略)
この数十年間の歴史は、実例が存在していて、多くの人の目に触れているにも関わらず、意識されることがなく、記録も極めて少ない。日本に住むほとんどの人が古レール造上家の下に立った経験をもちながら、気がついている人は少ない。古レールの構造物は鉄道史からも建築史からも取り残された存在である。

てなわけで、プラットホームの屋根を支える柱に古レールを使っている例を集め、その使われ方とデザインを整理した一冊。よくオカルト信者に「私にはふつうの人には見えないものが見えるの」とか言い出す人がいますが、真に「ふつうの人には見えないものが見える」ってのはこういうことを言うのだと思う。

まぁ私も気まぐれでカメラを向ける程度で、デザイン性には気付いていなかったので人のことを言えた義理ではない。画像は中央線大久保駅、上家ではなく高架下の改札部分の支柱に利用されている古レール

季刊まちづくり 22 (22)

季刊まちづくり 22 (22)

先日、『雨無村役場産業課兼観光係』(asin:4091316808)を取り上げた際に、「とりあえず作者と担当編集は『季刊まちづくり』は毎号読め。バックナンバー含めて全号読め」と書こうと思ったのだが、考えてみれば私自身もこのところ読んでいないのだった。というわけで、久々に購入。
見所はなんといっても「観光情報革命が変える日本のまちづくり インターネット時代の若者の旅文化と新たなコミュニティの可能性」という記事。このタイトルでは何がなんだかわからないでしょうが、要するに「らき☆すた」による鷲宮町まちおこしの展開経緯を詳細に解説した記事です。ちなみに表紙も鷲宮神社の絵馬掛け所で、「らき☆すた」のキャラクターが描かれた絵馬がゾロリと並んでいます。ロケ誘致はまちおこしの手段のひとつとなっていますが(参考:「ロケーションジャパン」)、「らき☆すた」事例も今後研究され、他所でそのメソッドが応用されたりするのでしょうか。
社宅街―企業が育んだ住宅地

社宅街―企業が育んだ住宅地

『季刊まちづくり』を求めに行った八重洲ブックセンター、その同フロアでつい手にとってしまった本。正直それほど惹かれたわけではなかったため、「買わない理由付け」として、「よし、そうだな、秋田の小坂町が載ってなかったら買わないことにしよう!」と思っていたら、ああ、載っていました。だから買いましたとも、ええ。喜ぶべきことなのに、何故だろうこの敗北感は。閑話休題、小坂というと日本最古の現役木造芝居小屋「康楽館」ばかりが有名ですが、かつて小坂鉄道で現地を訪れた身には、整然とした街並みが非常に印象深いもので、こういう形の解説が読めるのはちょっとうれしい。
そのほか八重洲BCでは、さらに以下の2冊を購入。
昭和30年代モダン観光旅行

昭和30年代モダン観光旅行

ぼくらが大好きだった 特撮ヒーローBESTマガジン

ぼくらが大好きだった 特撮ヒーローBESTマガジン

これはかつてパートワークとして出版されたものを再編集した単行本。ほぼ全ての内容を網羅しているようで、全号買って専用バインダーに綴じてる人とか涙目では?