月にロケットが飛ぶ時代、の7年後

かつて当ブログ(2009/8/5付)や「明日は昨日の為にある」(2007/4/5付2007/4/19付)で取り上げたレトロなフレーズ。
「「幽霊? ハハハ、バカバカしい。月にロケットが飛ぶ科学万能の時代にキミはそんな迷信を信じているのかい?」
以前取り上げたときには、「月ロケットが飛ぶ時代」以前には「人工衛星が飛ぶ時代」が科学(科学技術)の発達を言い表すフレーズだった、なんてことを書きました。
今回はその逆、1969年7月のアポロの月着陸から7年半後、77年1月に放映された『秘密戦隊ゴレンジャー』第77話「黒い恐怖!!吸血ヘビ女」にあった台詞です。
「ヘビ女は300年に一度蘇っては若い娘の血を吸い、また長い冬眠に入るんだそうです。火星にバイキングが着陸する時代に、そんなバカな話があるのでしょうか?」
バイキング1号の火星着陸は76年7月、アポロ11号の月着陸から7年後の出来事でした。この頃までは宇宙開発こそが科学(科学技術)の最先端であり、伝説や怪物、呪いといったものの対極にあったことが察せられます。
逆に言うと、こういう言い回しが無くなった時代は……、宇宙開発が科学の最先端でなくなった時代、もしくは科学とカギカッコ付の「非科学」とが対極の存在でなくなった時代は、いつのことなんでしょう。

私は試みに「宇宙ロケットが小惑星まで往復する科学万能の時代」なんて言い回しを使ったりしましたが(2010/10/27付)、今ひとつすっきりしないというか、そもそも迷信と科学技術とが対極の存在で無くなっているのでは、と思えてきます。