とはいえただ行って帰ってきただけではない。ゆりかもめで豊洲に出て、「宇宙大怪獣ドゴラ」の聖地巡礼に向かった。無論、火力発電所はとうに無く、石炭の山もなく、引込線の廃線跡すら残っていないが、これである。
最初に起きた大規模な事件、豊洲埠頭の石炭が、高空に浮かぶ何物かに吸い寄せられるように飛んでいく怪現象を人々が見上げる場面……。
「澤井商店」の看板には電話番号が書かれている。市内番号４桁化に際して、既にあった番号には頭に３が付けられたから、03-3531-2281でググってみる。「沢真有限会社」「沢真薬局」がヒット、住所も判明した。おそらくはご子息の名前が「真一」とか「真人」とかで、店を継いだ際に苗字と名前から一字ずつ取って「沢真」という屋号にしたのだろう。
そしてこれが沢真(SAWASHIN)ビル。１階には、旧来の澤井商店を受け継いだのであろう、コンビニエンスストア・サンクスがあり、そして薬局がある。看板は掲げていないが、この薬局が沢真薬局だろう。入り口は別々だが両店は中でつながっていた。上階には「澤井クリニック」の名が見える。
（以前取り上げた際には（2012年12月14日付）現況が不明だったため詳細は伏せたが、薬局及びコンビニだと確認できたため今回は記述した。とはいえ余程のことで無い限り先方にただ迷惑になるだけの電話はダメよ、と念のため付記しておく）
範囲をそろえてトリミング。曲がりながら坂になっている道のムードは似ているが、ドゴラの時代を偲ぶのは難しい。
なお、この近くには「ガスの科学館 がすてなーに」があり、石炭埠頭だった頃の写真の展示もあるかと訪ねてみたが、折り悪く臨時休館日だった。
