2007年に流行するのは「物語化」「ナラティブ」

いや何となく、根拠無く、大塚英志とは関係無く(「物語消滅論asin:4047041793)。
見える化」の延長上で今年くるかなと。例えばこんなの。

【ハーバード式仕事の道具箱 第118回
“なぜ社長の言葉は社員の心に響かないのか”
要約しただけの言葉は人の心に届かない

一度知ってしまったらその知識に縛られる

戦略目標を「物語」にして共有する
物語もまた、知識の呪縛から逃れるための効果的手段である。物語を語るためには、具体的な言葉を使わざるをえないからだ。(略) 具体的な言葉や物語は、知識の呪縛を打ち破って、経営幹部の戦略表明をより心に残るものにする。その結果、組織のすべてのメンバーが、戦略についての理解と戦略について議論する言葉を共有することができる。

別のアプローチだとこれとか。

【近代産業丸ごと遺産 分野別に認定へ 経産省方針観光への活用狙う】
(2007/02/03付 西日本新聞朝刊)
経済産業省は2日、日本の近代化に貢献した産業遺産を、文化財とは別に同省独自の「近代産業遺産」として認定、この遺産を観光などに生かす中小企業を経済的に支援していく方針を固めた。(略)
対象時期は幕末から昭和の戦後復興期までを想定。文化庁が1990年から実施している全国調査のデータなどを基に、選定作業を進める。建造物にとどまらず、機械の作業手順や労働者の教育マニュアルなどソフト面も含めた「遺産」を検討していく。例えば、鉄鋼をテーマにした場合、八幡製鉄所北九州市)の創業時、釜石製鉄所(岩手県)の技術者の手厚い支援を受けたいきさつなど物語性を重視。繊維、造船など他の分野でも、技術の伝播(でんぱ)や流通経路など産業史を構成することに力点を置く。(略)

流行予想といえば、種火はずっとくすぶり続けている感があるのに、「メンヘル」「メンヘル系」は一向に人口に膾炙しませんなぁ(参考・2005年12月20日付エントリ)。何かのきっかけがいるのでしょう。このあたりと絡めて「ナラティブ」の流行語化というのも、予想できなくはないです。

あ、そういえば、唐沢俊一が『昭和40年代を語る会』なるものを発足させた&イベントを開いたそうで。もう半年早ければ「70年代ブーム」予想に絡めて話題してたところですが、私は既に興味を失っているのでスルー。

なぜ30年代がブームなのか(30年代は東京タワーというモニュメント、経済成長への入り口と、一直線の分かりやすいストーリィがあるが、40年代は渾沌としていて、100人いれば100人の40年代があるので逆に語りにくい)
唐沢俊一ホームページ・裏モノ日記2月9日付

だから「70年代」で区切れと(参考・2006年7月20日付エントリ)。実写版「ちびまる子ちゃん」が春からレギュラー昇格だそうですが、さて、あの作品の本来の持ち味である70年代性はどの程度描かれるのでしょうか。