『と学会年鑑YELLOW』

と学会年鑑YELLOW

と学会年鑑YELLOW

と学会の会員がそれぞれトンデモな本、ビデオ、モノなどを持ち寄って発表するという例会と、04年トンデモ本大賞選出・発表の模様との2部構成。中国のトンデモ本九州国立博物館の「虫」グッズ、「人気」によって急患を次々に呼び寄せてしまう看護婦の漫画、アメリカで大人気のお手軽ブゥードゥー呪いグッズ、「みどりのマキバオー」擬人化同人誌などなど、取り上げているものは多岐にわたっており、それなりの充実感がある。ちょっと変なモノが好きな人にとってはガイドブック的な意義があるだろう。
しかし、対話形式で紙面を埋めるという悪癖のせいで、全体にかなり薄味。会場の雰囲気を伝える、とはいうが、このところのと学会の本はどれも皆この調子ではないか。また、元になった例会や大賞の発表は2年前のもので新鮮味も欠けるのも大きな難点だ。せめて1年前のものにすべき。去年一昨年の年鑑の欠点をそのまま放置している点、猛省を促したい。

どうでもいいが、特撮ドラマ『怪獣王子』を取り上げた記事。「ロントサウルス」表記を笑ったり、「セラトザウルスとケラトザウルスは読み方が違うだけ」とツッコミを入れたり、日本の国防省に「PENTAGON」と書かれているのを「日本の国防省のビルも五角形になっているんでしょうか」とあげつらう、その真っ只中で、新田原に「しんでんばる」とルビを振るのは、ひょっとしてギャグなのだろうか?(福岡にあるのは「しんでんばる」だが、基地は宮崎の「にゅうたばる」)