ゾイドジェネシス#40「バイオ粒子砲」感想

トラフ解放の報を受けて、続々とトラフに集まる反ディガルド勢力。その中にはあの無敵団もいた。
一方、ディガルド軍はトラフ奪回のためにザイリンを差し向ける。大部隊での城門攻撃を陽動にして、自ら搭乗するヴォルケーノで軍司令部を直接攻撃するという奇襲作戦を敢行するザイリン
だが、ヴォルケーノは搭乗者の体力を奪う謎のシステムを搭載していた。ルージのムゲンライガーを眼前に力尽きるザイリン。するとヴォルケーノはザイリンの意思を無視して「バイオ粒子砲」発射準備を始める! ムゲンライガーに向けて放たれた瞬間、セイジュウロウのソウルタイガーがヴォルケーノに体当たりして砲門を逸らした。地形を変えるほどのバイオ粒子砲の威力、しかしムゲンライガーそしてトラフには被害が及ばずに済む。
命に別状は無いとはいえしばらくは安静が必要なセイジュウロウ。一方のザイリンも、ヴォルケーノを降りた後も回復せず、基地の廊下でくずおれてしまう……
「また会おうルージ君! はははははっ…トウッ!!」

というわけで、このところ濃密な回が続いたからか、ストーリー上は息抜き的に無敵団が再登場、製作レベルでは回想やイメージで映像を使いまわして省力化を図った回でした。

正直、無敵団の再登場はもっと後、最後の最後がいいなと思っていたのですが、トラフ奪回はシリアスなストーリー構成レベルでも大きな転換点であることを象徴する出来事なのだ……と好意的に解釈。死んだと思い込んでいた仲間が(ギャグ的な演出によって生き延びていて)ひょっこり再登場しても、ストーリーはもう揺るがないところまできている、と。

ザイリン
稲光に薔薇のエンブレムは初登場? RZ版のコマンドウルフACに付いていた、バラッドのエンブレムのシールを思い出す。つーか薔薇ってやっぱりハラヤードでのシャワーシーンを受けてでしょうな。終盤には薔薇の花が散る演出もあったし、スタッフ悪ノリし過ぎ(笑)。それにしても、あんな状態になってなおヴォルケーノ、そしてジーンを疑わないのがちょっと謎。

【討伐軍】
能率よく戦えるように部隊を編成する討伐軍。ここで「霧の河の戦いの二の舞を避けるというもの」と、他ならぬハックに言わせるのがニクイな。

【無敵団】
再会シーン、いきなりの「小さなことからコツコツと…天下無敵の無敵団!!」の名乗りに、ついついルージとガラガが紛れてこんでいるのが可笑しい。ただその後の無敵兄者はチトくどかったかな。ア・ランて印象薄いし。
ともあれ、キャラクターがギャグ方向に立ち過ぎている連中だけに、料理部隊として後方に配したのはウマイと思った。「最前線だけが戦争ではない」という位置づけでもあるのでしょう。ラ・ムゥが「ここが僕たちの戦場です」と言っていたし。