ゾイドジェネシス#6

第6話「山のアジト」
ルージ一行は、新キャラのロンたちゲリラとともにディガルドの部隊に戦いを挑む……というお話。能天気な新キャラ登場話を2話挿んだところで本筋に回帰したようです。人質を餌に待ち伏せを仕掛けるザイリン、飛行偵察と空輸によってその裏をかくゲリラ側と、単純ながらも「作戦」があって面白い展開でした。

世界観
ついに組織化された反ディガルド活動の存在が明らかに。冒頭のディガルドの前線基地が現代的な軍事基地なのに対して、ゲリラのアジトは穴蔵という対比は、単に規模の差というだけでなく技術レベルの差の現われなのでしょう。無線通信のディガルドに対して、ゲリラはいちいち伝令が走ってくるあたりにも格差を感じます。どういう原理か「ゾイド探知機」も登場。展開上は必ずしも必要な台詞ではありませんが、ほんの一言二言でディガルドの技術とゲリラのしたたかさとを同時に説明してくれました。

ゾイド
CGがこなれたのか登場ゾイドの種類が増したからか、戦闘シーンもさすがに見ごたえが増してきました。パンチで火球を弾き飛ばすコングや、メガラプトルの爪とムラサメブレードのチャンバラなど、アクションのアイデア自体が面白いものも多数。この調子なら今後にも期待できるかな。

ルージ
今回は「俺の村もディガルドに襲われたんだ!」と言ってゲリラと行動を共にしたルージですが、次回以降はどう動機付けするのでしょうか? そのあたりの「戦争とどう関わるか」が無印初期のバン同様に今後の展開のキーでしょう(バンはゾイドイヴ探しを優先しちゃいましたが……)。
「コトナさんていい匂いがするんだなぁ…」などとハァハァなモノローグが入りながら、コトナのほうから「キミとは縁があるみたいね」とアプローチされると「いました!」とつれない反応(笑)。空気の読めない奴め。
「目がいい」は素潜り同様の特殊技能? ご先祖様伝来の遠眼鏡はともかく、ずいぶんと強調された割には今後使われるとも思えない設定ですが……。
ザイリンにこそ「腕を上げたのか!?」といわれていましたが、待ち伏せゾイドの始末に失敗するなど、腕はまだまだの模様。

ミィ
「これでも食べて落ち着いて」 丸のままの魚を口に突っ込むなよ! そして食うなよガラガ! ルージとコトナの二人乗りに突っかかったりとほのぼの描写が目立つ一方、最後は「のん気に祝杯なんて……」とハードに締めます。ええと、これが流行のツンデレって奴ですか?(多分違う)

ゲリラの人々
乗機が修理中のロンは顔見せ程度でしたが、血気にはやる仲間をいさめて「じっと待つだけ」の指示を与えたり、「敵が引き上げていきます!」の報告に歓声が上がる中で「なんでだ?」と疑問を抱くなど、細々とその冷静さをアピール。ガラガは「おかしら」と呼ばれていて、まるで山賊だ(笑)。豪放磊落なキャラで仲間を仕切っているのでしょう。

ディガルドの人々
ザイリン以外の「人々」と呼べるキャラは初登場? 兵は人工知能(?)がメインでも、士官将官は割と普通に軍隊のようです。
「結果としてアジトをつぶせれば問題あるまい」。つぶせなかった以上大問題の気がしますがザイリンの軍での地位は大丈夫なのでしょうか?
人工知能(?)の台詞のエフェクト、ふつうに聞き取れる程度に抑え気味。「しかし、まだ、作戦は…」などと、かなり高性能のようです。「動くな! この者たちがどうなっても…」はさすがに人間くさすぎですが(笑)。というか、単なるコンピュータの類ではなく、なんかもっとエグい設定なんでしょうか……。“バイオ”ゾイドだし……。