まずは先週書けなかった第28話分から。１週間たっているし、みじかくまとめようと思ったけれど書き出すと止まりませんでした。
ルージとミィ、ロンの一行は「天空祭」にわきたつヨークの町で、古代文明の遺物にふれる、というお話。ついでに、偶然にもテスト中のザイリンに遭遇してバイオヴォルケーノの脅威を知るという話でした。この脈絡の無さがちょいと気になったものの、どちらも十分に楽しめる内容。作画も一部にユラユラな不自然な動きや不安定な顔つきがあったものの、ベストといっていいのでは？
【ミィ】
この回はとにかくミィの、ツンデレ強化・萌え増量が凄かった。恥ずかしい格好をさせられて、近寄るルージから大げさに身をかわしたり、「似合ってるよ」といわれて照れ隠しに怒ってみせたり。しかし、その照れ隠しいきなり平手打ちで、しかも誤爆というあたりがミィのキャラクターの基本線を外してなくてイイですな。最後の「一生丸焼き」発言は遠まわしなプロポーズ……ではないんでしょうが、そういうふうにも聞こえるあたりが巧い巧い。
【ルージ】
とはいえルージのほうは、ミィに対する接し方よりも、古代文明の遺物を分析的にクールに観察していることや、ザイリンとの絡みのほうが面白かったり。「ザイリン、生きていたのか!?」って、殺したつもりだったのね。最近のアニメには珍しい殺る気満々の主人公だけど、これまでディガルドのしてきた仕打ちをさんざん見てきたのだから当然か。味方の死にも接してきたしね。無敵団とか。
【ディガルドの人々】
ザイリン、ルージに固執しなければきっと有能な軍人なんだろうに、と思いきや「あんな変なヤツ、呼び捨てで十分」などと身内のソウタに言われてます。そうか、やっぱり変なヤツなのかザイリン。
【ヨークの町と「神々の怒り」】
このタイミングで作品世界の前史が語られました。いずれ、空に逃れた人々が登場するための下準備といったところ？ かつて存在した文明が滅びた後の世界、という設定はよくあるものですが、ミィが「ゾイドは水と同様あらかじめ地中に埋まっているもの」と思い込んでいたり、子供をしかりつけるのに「わがまま言っていると、空につれてってもらえないよ」と言ったり、相変わらず細かい描写に神経の行き届いた作品です。我々にとっても超文明な「バーリア」ですが、ルージにとっては、照明システムも継ぎ目が無い床も、そのバーリアと同レベルの不思議な存在だというあたりも、芸コマですな。
【ゾイド】
既に商品は発売済のギルドラゴン（のツノ違いバージョン・笑）とデカルトドラゴンが、お神輿や祭の飾りとして登場。過去の描写ではシルエットながらギルドラゴンも登場しました。いつか本物が登場するのはほぼ確定として、さていつ頃になる？ この調子でクリスマス前に間に合うのか？（苦笑）
時間は短いながらにもゾイド戦はなかなかの見応え。ディガルド討伐軍の描写のために、既にリーオの武器には（設定上はともかく劇中の使われ方として）圧倒的なアドバンスがあるわけではなくなっていましたが、ここにきて全く通用しないヴォルケーノが登場。結果、設定上もパワーアップが要求されるという段取りがやはりウマイ。
