最近観たTV番組

 
SHIROBAKO
といいつつ『ビルドファイターズトライ』の話。あの監督の「ガンプラ作りという細かい作業が「面倒くさい作業」と感じられてしまう危険性は避けたい」(http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20141222)というのと同様の問題意識を持っていて、しかしちゃんと作品に出来ているのが『SHIROBAKO』ではなかろうか。
観ていて「アニメ作りって大変だなあ」と思うけど、「アニメ作りってキツイなあ、面倒だなあ」とは思わない。大変さをきちんと伝えつつ、戯画化等によってネガティブな印象は後ろへとやっている。
いやまあ『SHIROBAKO』が格段に優れているわけでなくこれが普通で、つまり『ビルドファイターズトライ』が以下自粛
 
アイドルマスター シンデレラガールズ#2
プロデューサー氏(武内P)人気の異常加熱にビビる昨今。私の目には、ヒロインたちを立てるための「何もしない・できない」狂言回しと映っているのだが、世の中なにが流行るかわからない。まぁ武内P人気のおかげで『プリパラ』の♪アシカだ〜よ〜トド〜じゃないよ〜も注目されていて、それならいいかという気もする。

 
仮面ライダードライブ』#14
1クール目は正直、クラッチペダルを踏み込んだまま「トップギアだぜ!」と言ってるような作品だったが、マッハの登場でシフトレバーだけでなくギアもちゃんとトップに噛み合った感じ。トライドロンはATだけどな。

ていうかマッハが主役でドライブが第2のライダーで良かったんじゃないか? 進兄さん=ドライブは決して不要ではないけど設定が未整理で、物語に噛み合ってないんだよね。「警察官であること」が眼目だろうに、ドライブとしての活動には公権力の裏付けはなく、組織だった支援もなく、犯人はその場で殲滅。警官ならまずは身柄の確保でしょ。「対ロイミュード法第二条補足・場合によっては抹殺することも許される」みたいなディテールも無いし。台詞では、進兄さんは警察官だから自由がきかないって意味のことを言っていたけど、実際にはそうではなくて「警官なのに同僚や上司に秘密で仮面ライダーをやってるから自由がきかない」だから落ち着かない。

たぶんこれらの欠点は「ドライブを主人公らしく活躍させること」を優先した結果なんだろう。であるなら、仮にマッハとドライブの立ち位置が逆だったなら、「自由に行動できるがそれ故にヘマをやらかす主人公・マッハ」と「公権力を背景に強大な力を持つがそれ故に融通がきかない第2のライダー・ドライブ」のコンビでそれぞれのキャラも映えたんじゃないか? まぁ今さら言っても詮無きことですが。

また、ホンダNM4を見て「変型しそうだ」と思ったのはやはり私だけではなかったか……というのはさておき、愛車のそういう扱い、ライバルとの関連付けという面をとっても、やはりマッハのほうが主人公然としてると思う。
http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20140903
2台並んで合体して4輪車になって前後逆転、という変型はなんつーかビミョーだけど、バイクを手配する番組製作サイドの事情とオモチャを企画・設計するバンダイサイドの事情とが入り組んだ結果だろうから悪くは言わない。
 
ウルトラQ#3
MX。半世紀も前のテレビドラマが地上波で放送されている、と考えると凄いよな。ギャングの人物造形とか時代が二周して今は新しい。「法律?(拳銃を向けて)てめえの命と法律を天秤にかけるほど、ウブな男じゃあるめえなあ?」
 
『ドアマイガーD』#3
誰に見せたいのか、どういう企画書を書いたのか、どうして企画が通ったのか、何がどうなるとペイするのか……とか考えちゃダメなんだろうなこれ。「ものすごく出来の良いアマチュアフィルムが毎週見られる」くらいの感覚で付き合えばいいんだろう。商売っ気抜きで純粋に「ウケを狙っている」感じ。
そう、アマチュアフィルム的といっても、「自分たちが面白いと思うことやっている」だけでなく、ちゃんと「ウケを狙っている」のが偉いんだよ。それで実際面白い。これが今クールで一番面白いというのは色々と問題な気がするけど、面白いから仕方ない。
 
キュートランスフォーマー#3
で、こっちは「出来の悪いアマチュアフィルム」。商売っ気を出さなきゃならないタイトルなのにそれをおきざりにして、ウケを狙うという意識すらなく、ただ「自分たちが面白いと思うことやっている」だけ。呆れる価値すら無い。
 
『ディスクウォーズ:アベンジャーズ#42
ウェズリー・スナイプス度が高いブレイド登場。自分でも何故か忘れたが1作目は劇場で観たのだった。
しかしブレイドよりもアベンジャーズよりも子供たちよりも、誰よりも気がかりなのは関連ツイートで知ったジュビリーの件。
 
ガンダムビルドファイターズトライ#15
会場の設定から察するに、やっぱりというべきか全日本大会決勝までで終了、世界大会はやらないようだ。ひょっとしてこれ、うまく人気が出たら第3期をやろう、そのときのために世界大会はとっておこうという腹積もりなんでは? であれば、前回コメント欄で指摘した「物語の最終的な着地点が『全国大会優勝』しか見えない」との難点を抱えている理由もわかる。
 
艦隊これくしょん −艦これ−』#3
3年半前に『花咲くいろは』で既に学んだ。

「結果オーライのご都合主義」を「結果NGのご都合主義」にするだけでシリアスドラマ一丁上がり、という点は勉強になった。
http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20110629

ていうか『艦これ』に比べて『いろは』は、あれはあれで巧くやってたなぁと唐突に再評価してしまった。

あとはマァ、ツイッタ―の検索窓に「マミさん」と入力すると6割か7割の人が私と同じようなことを思っていると分かったので、そっちの件はあえて書かない。正直もっと「アニメスタッフどもめ!許せん!」みたいな、感情的なネガティブ評価の声が大きいかと思っていたが、大方ちゃんとキャラ立てやドラマの段取りの欠陥を指摘しているのが興味深かった(検索ワードが「マミさん」だからだろうが)。『まどかマギカ』は何だかんだでひとつの水準だから、それに倣った構成であれば欠陥も分かりやすいってことかね。

あえて過大に評価し、かつ不遜な言い方をするなら、「作品が視聴者を育てる」とはこういうことだろう。しかしそうはいっても視聴者は素人なわけで、その素人たちにも判る欠陥をどうしてプロであろう製作者たちは放置できるんだ? 
 
『プリパラ』については明日あたりDVDや「ぷっちぐみ」版の感想と併せて書くとして小ネタをひとつ。
アイカツ」はマガジン、「ラブライブ」はサンデー、「プリパラ」はチャンピオン……という例えはどうだろう? マァ巷ではチャンピオン=ヤンキー漫画という偏見が根強いから伝わらないな。私は逆に「アイカツ」「ラブライブ」を見てないから他人様のことは言えないけど。
ジャンプはあれだ、「ハピチャプリキュア」のイノセントフォーム。長く一強状態を維持しているからアイドル要素はついでで十分、という。