最近観たTV番組

 
ガンダムビルドファイターズトライ#9
百万式の人がダメージレベルA設定の全国大会の凄まじさを語っていたけど、部室では基本B以下の設定ってこと? じゃあなんでジオ・ジオングはぶっ壊れてたのって話になるぞ。なんでこう、矛盾を増やすだけ、ただ話をつまらなくするだけの余計な設定を加えたのか…。

番組の本質は批判抜きで「30分のCM」で、「ガンプラを売ること」が至上のミッションなのに、トライは毎週見てても製作意欲が全く湧かんのよね。「俺ならこういうガンプラ作ってこう戦うぜ」って気分にならない。むしろ「外注で組んでくれる人がいるなら積みプラ消化が捗るな〜」と思ってしまう(苦笑)。
 
「Gのレコンギスタ#11
「変型が好きになる!」
×好き ○隙

……マック・ナイフのアクションは中々見ごたえがあったけど、マスクはエルフ・ブルックに乗り続けたほうが良かったんじゃないかという気もする。「シャア専用」を生み出した「ガンダム」タイトルの割には、キャラクターと乗機の関連付けが妙に弱いんだよな。マスクはエルフ・ブルックからマック・ナイフに乗り換えて(変型機構は似ているがカラーリングは引き継がず)、クリムはモンテーロからジャハナムに乗り換え。こちらの色はダークブルーで統一されているけど、形がまるで違っている。せめてジャベリンを使って欲しかった。それとスペース・ガランデンも配色が似ていたから「あれ?アメリアの艦にマスク?」と一瞬混乱したよ。ミック・ジャックは今回登場のヘカテーが本来の乗機らしいけど、だったらアーマーザガンに乗ってこなくても良かったのではと思う。

統帥権の侵害を激しく非難しつつ、既に出た号令は取り消せないとあれば即座に「軍令に従う義務が自分にはあります」と返すグシオン総監が良くも悪くも「まともな大人」で、こう言ってはなんだがトミノ作品には珍しい人物造形だね。

一方の大統領はなんというか、実になんともクリムの父親だった。息子を戦地に送ることを誇らしく思っているのは自信過剰だからか、それともこれは平時の感覚で戦争を捉えている愚かさという演出なのか、判断に迷う。

微妙にお久しぶりのクリムは「ミノフスキー粒子を撒いたってのはなあ! 接近戦でやられるってことよ!!」「初めての宇宙戦で蝶のように舞い!蜂のように刺す!」と相変わらずの天才……なんだけど、話の本筋に関われないのも相変わらず(笑)。

当然といえば当然だけど、マスクの側はベルリのことが分かっているのね。「飛び級生」に対する屈折した感情はあらかじめもっと描いておくべきだったのでは? と思ったけれど、ひょっとしてこっちが読み取れなかっただけかも。
 
結城友奈は勇者である#9
なるほど、こういう役割分担か。以前の感想に「妹ちゃんだけは前々回で歌手の夢を描いた上で声を失う、というのがヘビー過ぎてバランスが悪い」と書いたけど(11月16日付)、五人は並列でなくて妹ちゃん(犬吠埼樹)がもっぱら「被害者」担当なんだな。で、お姉ちゃんの風は「怒り(負い目)」担当で、友奈は「なだめる(統率者)」担当、夏凜は「無力」担当、東郷さんは「冷静(分析)」担当と。

チームヒーローには当然、物語上の役割の分担があるけれど(「プリキュア」のスタッフは忘れているようだが)、「被害者」担当と「無力」担当がチーム内に含まれているのが目新しい。

再三書いているが、作り手はやはりこの作品がセカイ系であることを自覚的にコントロールしているのだろう。大赦は相変わらず文字メッセージのみ、重要な存在であるはずの芸能プロダクションの人すら声だけの登場と、大人は徹底的に排除されている。担任だけはさすがに出てきたが、最も重要な会話では顔はフレームアウトだ。

「被害者」担当と「無力」担当のキャラは通常はチームの外におくものだけど、可能な限り「彼女たち(だけ)の物語」に純化するために、こういう役割分担にした。おそらく。面白いことをやってるなあとは思う。

ただまあ、これも再三書いていることだけど、その方針が物語全体を支え切れていない感は否めない。それともうひとつ、「そういう手法を用いて何を視聴者に訴えかけるのか」が抜けてるような……。「どうです可哀想でしょう? さあ泣け!」だけの作品になりはしないか? と心配。私はマァ、こういう実験そのものが楽しいと思えるので最後まで見続けるけれど。

あ、ただ今回のキャラソン・エンディングの使い方は見事でした。あれで泣かないほど私の情は薄くない。
 
仮面ライダードライブ」#9
戦闘シーンの途中で雨が降っていたのはどうやら演出ではなく、多少の降雨には構わず撮影せざるを得なかったスケジュールの都合みたいだ。演出としての意味が無いだけでなく、敵を倒した後の決めカットでは止んでいるし晴れてもいない。たぶん決めカットは先に撮って、その後でアクションを撮る間に降られたものと思う。
 
ハピネスチャージプリキュア!#43
「機動戦士Vガンダムを見終えたタイミングだったので、「ミラージュ、ラブリー……。私の手の中で闘いなさい。負けたほうを全身全霊かけて愛してあげるよ……アッハッハ! 」とか想像してしまった(カテジナさんと違って「負けたほう」なのがポイント?)。当事者というか諸悪の根源なのに傍観者ポジションなのが凄いよなブルー。

それにしても微妙なタイミングで決着がついてしまったな。戦隊シリーズには「クリスマス前に全メカ(=全商品)登場の決戦、正月の小休止を挟んで最終決戦」という構成が毎年のパターンだけど(「トッキュウジャー」は前回今回で初期の武器・ロボットを改めて売り出して、次回かその次で決戦だろう)、それに倣ったのか? 次回以降の展開がどうあれ今回で「終わった」感が出ていて、これでいいんだろうかと思ってしまう。