最近買った本

こうして書き留めておかないと、積ん読どころか買ったこと自体忘れそうになるので(久しぶりだな、このパターン)。

奇想科学の冒険―近代日本を騒がせた夢想家たち (平凡社新書)

奇想科学の冒険―近代日本を騒がせた夢想家たち (平凡社新書)

いま読んでいる途中。明治から昭和初期にかけての、常識とは異なる科学を唱えた学者、研究者らを紹介する本。帯は「世間の常識からはみ出した"過剰な人たち"のキテレツ精神!」といささか嘲笑的だが、長山靖生を信じて購入したらアタリだった。第一章に書かれる、明治にあって天動説をあくまで主張した佐田介石の、しかし優れて科学的な思考のあり方などは、感動的ですらある。
宇宙はくりまんじゅうで滅びるか?

宇宙はくりまんじゅうで滅びるか?

山本弘のエッセイ集。初出が著書のあとがきだったりまえがきだったり、他人の本の解説だったりと「それってエッセイとして再録していいの?」みたいなもの多し。いや、単行本にまとめられるほどに、つねにあとがきに力を入れているとみるべきか。おそらく3分の2は既読だと思うが、それでもなお買ってしまった。内容をかんがみてだろう、初出がそれぞれのタイトル横に振られているのは編集者のさりげない手柄。
日本ロボット戦争記1939‐1945

日本ロボット戦争記1939‐1945

1939〜1945年、戦時下において日本人はどのようにロボットと関わってきたかを詳述した本。レジで店員に言われて初めて値段を知ったが、そのときは正直言ってレジの打ち間違いだと思った(税別4500円…)。
新書384民営化で誰が得をするのか (平凡社新書)

新書384民営化で誰が得をするのか (平凡社新書)

前々から頭の隅にあった、国鉄分割民営化に関する話をそろそろまとめようかと思って購入。タイミング的にメインとなるのは、道路公団と郵政のようだが。機動戦士ガンダム THE ORIGIN」がべらぼうに面白いので安彦良和特集目当てで購入。でもTHE ORIGIN以外の漫画作品って読んでないから、さてどこまで着いていけるやら。私の自動車評論家への懐疑を決定付けたのは、「カリーナEDがなぜヒットしたのか、そのデザインはどこが優れているのか」について、説得力ある説明ができた者がいなかったという事実である(それどころか「あんなのデザインじゃねえよ」的な、否定する態度を取る者がほとんどだったように思う)。
ゆく都市くる都市

ゆく都市くる都市

これは読み終えた。良書。いずれ感想も書きたい。
サンカの真実 三角寛の虚構 (文春新書)

サンカの真実 三角寛の虚構 (文春新書)

これも読了。三角寛のサンカ研究を根底からひっくり返す。単なるゴシップ趣味やセンセーショナリズムが動機ではなく、著者自身がサンカ研究者として現地調査と文献調査を地道に行った、その副産物としての(あるいは今後のサンカ研究の土台作りとしての)三角寛完全否定なので説得力は充分。それだけでなく「研究や取材というのは、本来こうあるべきなのだ」と改めて思い知らされる。
線路にバスを走らせろ 「北の車両屋」奮闘記 (朝日新書 56)

線路にバスを走らせろ 「北の車両屋」奮闘記 (朝日新書 56)

読了。JR北海道DMV開発の記録で、わかりやすくいうと「プロジェクトX的に面白い」。ただ、読み終えてなおDMVのマイクロバスに対するアドバンスが何なのか判然とせず。「線路はがして舗装して、マイクロバス走らせればいいんじゃない?」という反対論と、今後どう折り合いをつけるつもりなのかと不安になる。
でっかいしごとだいくぞいくぞ―まっかなちっちゃいきかんしゃのぼうけん

でっかいしごとだいくぞいくぞ―まっかなちっちゃいきかんしゃのぼうけん

どうみても新品なのに古書市で半額だったので購入。1-Cのタンク機にここまでできるのかぁ? とか給炭・給水の場面が一切無いのに石炭が減ってないぞ、とか、そもそも鉄道はその運行にいろんな人間が関わっていることが魅力なのに、機関士と車掌(と顧客)しかいないってのはどうよ? と色々ツッコミどころはあるが、精緻にして温かみのある絵で、楽しい気分になってくる絵本。
のりもの絵本―木村定男の世界〈1〉

のりもの絵本―木村定男の世界〈1〉

のりもの絵本―木村定男の世界〈2〉

のりもの絵本―木村定男の世界〈2〉

絵本といえばこんなのも購入。正直、画集スタイルではなく当時の絵本の復刻のほうが嬉しいのだが。