ゾイドジェネシス#38「突撃」感想

ディガルドは必ず爆撃の戦果(ズーリの街の被害状況) の確認に来る。その前に、被害がなかったかのように偽装し、二度目の爆撃を誘う。そして、あらかじめトラフ基地付近に展開した部隊によって、その爆撃隊が戻ってきたところを襲撃する」。いやあ、前回の段階でバイオラプターグイ対策はトラフ攻略だというのは明らかだったのですが、単なる奇襲ではなくここまで考えての作戦だとはちょっと予想外でした。
劇中の描写だと、爆撃から偵察まで最低でも2日は経過しており、「何故それまで偵察を出さなかったのか?」がちょっと気になりましたが(悪天候だとか、戦果確認を地上部隊の任務にするとか、説明のしようはあったのに)それ以外はよく練られた話だったと思います。つーかてっきり西園脚本かと思ったんですが脚本は久島一仁。第31話は正直イマイチでしたが、作品の方向性が飲み込めればきっちり書けるのがさすがベテランといったところ?

【ダ・ジン】
味方の市街地にさらなる被害を出すことが前提の作戦とあって、口に出すことを躊躇するルージ。その心中を察して男を上げたのがダ・ジンでした。前々回の反乱騒動の負い目もあってこの作戦を「試練」ととらえ、いち早く(ラ・カンよりも早く・笑)作戦に許可を与え、猛然たる爆撃にもひるむこともなく「これしきで音をあげるズーリでもダ・ジンでもないぞ!」と言い放つかっこ良さよ! でも屋根に立つのは危ないからやめような(笑)。ここらへんのけれん味たっぷりの演出も良かったです。

【ズーリの民】
鳥の影にすらパニックを起こす極端なおびえ方が、前回は爆弾を見ても「なんか落としてったぞ?」と鈍い反応しかできなかったガラガあたりの描写と好対照。偽装工作の最中に、子供が無邪気に「わーい」と歓声を上げているのがちょっと芸コマ。

【反ディガルド組織】
腰の重かった反ディガルド組織も、ディグを攻撃したとの報せを聞いて駆けつけてくる。最初の仕事は大工仕事でしたが、ここでトラフへの侵攻ルートの情報が得られる、というのがまた芸が細かいなあ。しかしダブルソーダコマンドウルフステルスバイパーディガルド相手に役に立つのだろうか。

【ボラー少将】
「軍服を着ているだけで軍人を名乗る資格があるとでも思っているのか」。服を着ているだけこの前よりマシな気がするが(笑)、それはさておき。結局、こうしたフェルミに対する反感が、実は正しかったフェルミの報告を疑うという判断ミスにつながったのでしょう。次回予告で瓦礫に埋もれていた手首は……。

バンブリアン
手押し車状態の11連笹ミサイル×2が可愛らしい(笑)。二足歩行モードがアニメに登場したのは初めてですね。ロックオンしても着弾がバラバラなのは相変わらず。つーかそもそも多弾頭弾だからロックオンには演出以上の意味は無いのかも(笑)。

ランスタッグ
ダ・ジン機が使っていたシールド回転技をバイオラプター相手に使用。敵をぐるぐる回す様はユーモラス……とか思っていたらその勢いで千切ってしまってちょっとグロな感じに。

デッドリーコング
30話で新兵器として使用しながらその後はほったらかしだった斧でバイオラプターを唐竹割りに。

ソウルタイガー
今回が一番見応えのある動きをしていた? テレポーテーションのような超高機動から背面滑り込みで爪を立て、かと思えば踏みつけ攻撃、そして噛み付きと様々なアクションを披露してくれました。

ソードウルフ
ムラサメライガーと組んでの×の字切りはかっこよかったが、ゾイド講座でせっかく「衝撃波だけで…」と言っていたのだから、それなりの見せ方をしてほしかった。

ムラサメライガー
比較的もろいが数は多いバイオラプターを相手にするなら、ハヤテにエヴォルトすべきだと思ったけれど、最後にディガルド軍に「青いライガーが襲撃してきた」と言わせるためだったのかと(設定上はともかく演出として)納得。

レインボージャーク
コトナ「邪魔しないで!」、フェルミ「あなたこそ邪魔よ!」。ドッグファイトにしてキャットファイトだった。