ゾイドジェネシス#43「鍵」感想

コトナクローズアップ&伏線まとめ回。コトナの隠された真の名(11話)は、アイアンロックで唱えた呪文のような言葉(29話)と絡めて、空飛ぶ超大型ゾイドギルドラゴン(32話)復活の鍵と明かされ、パイロットもギンちゃんがいる(42話・フェルミも本来はギルドラゴンパイロットと想定していた?)……という具合に、最後の大物ギルドラゴンに向かって様々な伏線が収斂されてきました。まぁこうして書き出すと、実はシリーズ後半に入ってから語られた要素が多いのですが、第1話の「山よりも大きなゾイドが発掘された」という台詞が絡んだり(「発掘された」ということは別の個体?)、コトナの述懐に絡んでルージもまた「ゾイドに乗れなくていじめられた(1、2、13話)」という過去を語ったりの小技が効いていて、1年間の物語がいよいよ結末に向かっているという気分が高まってきます。また、これまでロンとルージだけが知っていたソラの件も、レギュラーメンバーが共有する秘密となって、だいぶ話が整理されました。ただ今回の流れだと、前回、ロンが行軍途中で離脱してフェルミと密会していた件はどうやら不問だったようで……。それはちょっと無理がないか?
残る謎は「ルージがムラサメライガーにしか乗れない理由」「エヴォルトするゾイドの価値」と、ジーン、フェルミの真意くらいでしょうか。次回には明らかになることで気になったのは、コトナの「リンナが呼んでいるの…?」との台詞。まるでリンナが亡霊みたいな言い回しで、コトナとしては既に死んだ者扱い?(つーか死亡?) だとしたら「秘密」の回の幕切れが、コトナの確信犯的な見殺し逃亡になってしまうのだが……。
一方のジーンは、ギルドラゴンにはもはや目もくれず、工場建設を推し進めての物量作戦という堅実路線を進みます。この性格ではプロイツェンやアルファ・リヒターとは仲よくできまい(笑)。もっとも討伐軍すらギルドラゴンをおつかい用としか考えてませんが……。イメージ映像にあったギルベイダーとの激突や、「滅びの竜」の「滅び」たるゆえんを考えると、攻撃力も相当なものだと推測されるのですが、今後の扱いはいかに?
さりげなく衝撃的だったのはゾイド講座。ケーニッヒウルフMK.IIって、ジェネシス商品としてはラインナップされてないから販売促進にならないよ!? まさか「フューザーズ」の不良在庫を吐き出したいから、ではないだろう(苦笑)。このあたりに「年末〜お年玉商戦期が終わったので販促ももうおしまい」という事情を推測するのは穿ちすぎでしょうか? つーかデカルトドラゴンとブラストルタイガーは?