ゾイドジェネシス#3

戦闘により、村の中央に立つ「ジェネレーター」が破損。修理できる職人を捜してルージたちは旅立つ……。こうやってあらすじだけ書き出すとあっさりした話でしたが、それだけに丁寧に旅立つまでの過程を描いてくれました。

世界観】 ザイリンはリーオのことを「メタルZi」と呼称。単に呼称が違うだけなのか、何であれディガルドのほうが研究が進んでいるのか? 一方、そのリーオの武器でなければ倒せないと言われていたバイオゾイド、今回は熱に負けて溶融を始めたような描写も。このあたりの設定はどうなんだ?
「ジェネレーター」が止まるとその村は滅びる……。ただの伝説ではなく、農作物も水産物も採れなくなり、病人も増えるという実例を見てきたと言うラ・カン。大崩壊以降に、何者かが地質を浄化するために作り上げた機関といったところでしょうか。ディガルドが発見した「レッゲルの新しい使い方」も、そうしたジェネレーターの存在理由にも関わるものと推測するのが順当でしょう。

ゾイド】 Aパート丸々戦闘シーン。こうなるとかえってCGの至らなさが目立つような……。動きが軽かったり、炎のエフェクトがうるさくて何が起きているかわからなかったり、町のすぐそばなのに広大な更地が広がっていたりと、色々と要改善点が目に付く。ムラサメブレードの動かし方や、角でバイオゾイドを握りつぶすランスタッグなど、面白いアクションもまた豊富だったからまぁいいか。バイオゾイドの残骸の後片付けに使うというのも、あいかわらず芸コマだ。

主人公】 少年よ旅立つのなら〜晴れた日に〜♪ 村を救うための旅立ちというのはオーソドックスな展開ですが、自責の念が小さな影を落としていています。「ディガルドを倒す」という意識は希薄のようですが、それはルージの性格なのか、それとも単に事態を受け止め切れていないからか?

ヒロイン】 前回に比べてずいぶんフレンドリーになったミィ様。これはまぁ、ジェネレーター破壊について自責するルージを思いやってのこと……なのでしょう。「ひょっとして旅に出るのが怖い?」「そんなことで悩んでたわけ?」とか、ツンツンしたところも相変わらずです。しゃがみテレポーテーションについては不問ってことで(苦笑)。頑張れ作画スタッフ。

おっさん】 ラ・カン、「私が貴方達を裏切るかもしれない」「気が変わるものも大勢出てくるでしょう」とクールに厳しい台詞に、これまでのたどってきた道の厳しさがうかがえます。「少しでも早く帰りたいなら、振り返るな」はいい台詞だな。

ライバル】 「運が悪かったと思ってくれたまえ!」「振り回せばあたるというものではあるまいに!」などとザイリン、台詞回しがますます富野風(笑)。突然切れるわ、次の瞬間には「ええぃ迂闊な!」と頭抱えるわ、面白い人だ。