最近観たTV番組

 
SHIROBAKO#19
前回分の感想のコメント欄でも触れたけど、エリカがデウス・エクス・マキナ状態で、演出家の手配のみならず平岡の性格の件にまで一応の決着を付けてしまって驚いた。

私の中ではこのアニメ、『Gレコ』と同じカテゴリに分類されたんだけど賛同する人はいないだろうな(笑)。ストーリーの構成として、「課題」の提示と解決の間に間が無かったり、一度提示したはずの課題がフェードアウトしたり、かと思ったらさりげに浮上したり(今回だと…というか今回になって原作者ストップがタイタニックのトラブルの原因と言及されたり)で、技法的に基礎から外れたことをやるから何かと予想できない。

どちらの作品も狙いどころはたぶん、リアルさというかナマの感覚を出すために、きちんと構成された「作り物感」のある構成は避ける……ってなとこなんだろうけど……。
 
『Gのレコンギスタ#21
……だろうけど、『SHIROBAKO』は普通に面白くて『Gレコ』のほうはなんていうかその、ムニャムニャなのは何故なんだろう(苦笑)。

何故ってこたあない、『Gレコ』は大目的すら提示せず、誰と誰が何をめぐってどこに向かっているのかさえ分かんないからつまr ゲフンゲフン、解かりにくいんだよな。

いや、だってそもそも遥かヴィーナス・グロゥブくんだりまで出かけたのって、ヴィーナス・グロゥブの偉い人に会って「フォトンバッテリーの不合理な供給体制はどういうことか」とか「何故『ヘルメスの薔薇の設計図』なんて争いの種を地球圏にやったのか」を問い質すためじゃなかったっけ?

ところが設計図を密かに提供していた(と思われる)ジット団のリーダー・キアは真意を語ることなくあっさり死亡。巨大な薔薇が思わせぶりに映った次のカットでついにヴィーナス・グロゥブの総裁ラ・グーとの対面を果たすも、フォトンバッテリーにも設計図にも言及せず。そしてメガファウナ一行もそれに触れず(総裁の年齢とか心底どうでもいいよ・苦笑)。彼らは何をしに行ったんだっけ? それとも私が何か勘違いしてる?

あと、サブタイトルが「海の重さ」で、それを受けるように「宇宙兵器は水圧に弱い!」って台詞があったけど、宇宙から海底を抜けて(それも流出していく水流に逆らって!)洋上に出たというのに、水圧に弱いわけねーだろと思ってしまった。
 
アイドルマスター シンデレラガールズ#7
んで、こちらはストーリーだの何だのが構成し尽された、超絶技巧アニメ。前回はそこに生身感のある不合理な感情を乗せてきたからたまらなかった。私には珍しく、スタッフでなく登場人物を、「このストーリーはこの後どう展開するのか」でなく「未央はどうなっちゃうんだ!?」を心配してしまった。

なんだけど、解決編というべきこの第7話は相変わらずものすごくよくできているんだけど、どうしてか作り物感が強く感じられたんだよなー。プロデューサーを巡る物語として決してご都合主義的ではないんだけど、予定調和感が強いというか何というか。

それで割を食ったのが未央。「解決されるべき課題」をプロデューサーの側、「当然の結果です」という問題発言に絞り込んでしまったから、本来ならば未央が背負うべき(そして解決すべき)課題が、最初から無かったも同然になってしまった。

ものすごくよくできているんだけど、なんというか「これでよかったの?」感が禁じ得ない。
 
『プリパラ』#34
外の世界を知らないファルルが「らぁらのこと、おしえて」…ってな体で総集編。つってもストーリーはほぼ第1話で描かれたことだけだった。

一方で深まるファルルの謎。ホントに伝説に謳われるとおりのボーカルドールなのかよ? という謎は前々からですが、ユニコンが「ファルルは神アイドルになるために生まれてきたんでちゅ!」と強く思い込んでいることに、いずれ訪れる悲劇が予想されます。

そしてらぁらは相変わらずの、といっても久々の描写かな? 人たらしっぷりを発揮して、この調子だとファルルの中にも友情らしきものが芽生えるという展開か?
 
手裏剣戦隊ニンニンジャー#1
だいぶ前から番宣でさんざん「忍びなれども忍ばない」「忍ぶどころか暴れるぜ!」を聞かされてたし、メインの脚本家が下山健人だし、こういうノリなのは予想していたが、赤の人の素人っぷりは予想外(苦笑)。正直、視聴していてイラッときたぞ。芝居とかはさておき、まずオンドゥル級の滑舌をなんとかしてほしい。

バトルアクション、特に巨大戦は今年も趣向を凝らしていて見応え十分だった。ていうか何度か見返している。シノビマルのゴテゴテしたスーツを着てトンボを切ったり馬飛びしたり側転したりは、いやホント、アクターさんも大変ですわ。『ジャスピオン』のダイレオンを連想したのは私だけではない模様。