東北旅行#3/花巻

7月19日の旅の続き。釜石線・新花巻発15時58分の快速で花巻へ。花巻着16時10分。

花巻駅西口に出て、東北本線の線路に並行して南方へと向かうと、駅のほうからアヤシゲなカーブを描いて延びてくる、アヤシゲな細い道がある。この道をさらに南へと進む。レールもバラストもなく、舗装されているが……。

とまれ、廃線跡である。なんちて。
この道は花巻電鉄の廃線跡。「とまれ」の基部のデザインは車輪を模していると思われます。

目当てはこれ。花巻電鉄の「デハ3」、後ろの建物は「花巻市民の家」。


デハ3は人呼んで「馬づら電車」。フェンスで守られて、保存状態はとりあえず良好だが(前照灯が惜しい)写真は撮りづらい。

網の目にカメラのレンズを突っ込んで撮ってみたが、画面の隅に緑色の影が入ってしまった。



市民の家は多目的ホールとして現役だが、これはこの地に移築された「旧花巻町役場」で保存建築だ。
 
さて、これ以外にはこれといって見るものが無い土地なので(城址公園にしてもどうやら「かつてここにお城がありました」以上のものではないようなので)、とりあえず神社に行ってみることにした。

鍛冶町という町は「かつてはにぎやかだった」とおぼしく、シャッターを、あるいは看板を下ろした商店が並んでいた。その中で目を引いたのがこれ。「敦煌楼」という中華料理店だ。



正面に妙なデコレーションが施されているが、元はどう見ても銀行だったとしか思えない。ググってもFBで同様の感想を投稿している人が見つかるだけで詳細は不明。

そして「鳥谷崎神社」。

石段を上ると、鳥居に茅の輪がかけられていた。

神社の近く(ここも境内か?)には花巻城の城門が残っている。現地の解説板にはこう書かれていた。

圓城寺門
この門は南部利直公が慶長十九年(一六一四年)二子城(現北上市二子町)の追手門を引上げて花巻城の搦手門円城寺坂に建てたもので、前後経歴四百有余歳花巻城唯一の現存建物である。
(略)

この後は駅まで戻り、再び釜石線で新花巻へ。予約の手配が遅れたため、妥当な値段で泊まれる宿が新花巻にしかなかったのだった。新花巻はとにかく「何もない」土地で、夕飯は駅そばを食べるよりほかなかった。

お約束で「銀河高原ビール」を買って、宿で空ける。