映画館への抵抗が無くなったわけ

だいたい私は映画館で映画を観るということが嫌いなのだった。前にも一度書いたけど、わざわざ映画館まで足を運ばなきゃならない、料金は高い、上映開始時間に合わせなきゃなんない、ようやく始まったかと思えばクソつまらん予告編に延々とつき合わされる、話題作だと隣や前後にずーっと他人がいる……。そんなわけで、MOVIXさいたまというシネコンまで歩いて5分の場所に住んでいるにもかかわらず、一昨年までは1年1本程度しか行っていませんでした。

それが去年は5本(SHORT PEACE、パシリム、風立ちぬ、2199、まどか)になり、今年はひと月たたないうちにもう2本も見ていて、「今度の1日は土曜だからまとめて2、3本観てやろうか」とさえ思っている。

どういう心境の変化なのか改めて考えるに、それはたぶんあの、薄気味悪いバケモノが三匹並んで「エイガッテタノ〜シ〜ネ〜」と甲高い声を張り上げる映像への嫌悪感が大きかったのだと思います。って、MOVIXに行ったことが無い人には何のことやらでしょうが、映画が始まる前に流れる映画館独自のオープニングがあるのでした。

去年、あれが無くなった。そのためにMOVIXへの抵抗がだいぶ薄らいだのでしょう。

あれがあるからMOVIXを選ぶ人とかあれでMOVIXのイメージが向上したとか思えないのだけれど、なぜやっていたのだろう? 今もホフディランの音楽と中村佑介の絵のアニメがあって、私は「時間のムダ!」くらいの悪感情しか持っていないのですが、あれについても「本編前にアレがあるからMOVIXには行きたくない」という人もいるのでは。