最近見たTV番組

「さらば海底空母イ-401」
まさか再びこの番組を見ることができるとは……。1983年に木曜スペシャルで放映されたものが、日本映画チャンネル「特撮国宝」企画で放映された。おそらく初めての再放映だろう。イ401乗組員をスタジオに招いてのインタビューと現在の呉工廠などからのレポートに(司会は水野晴郎)、役者を使っての再現フィルムなどを組み合わせたセミ・ドキュメンタリーで、それだけなら歴史番組にありがちな構成なんですが、この番組はさらに「もしもパナマ運河奇襲が実現していたら?」というミニチュア特撮による"IF"映像が組み合わされている。

何が印象深いって、その特撮がとにかくちゃちだったこと。特に、「発進!」の号令がかかるとカタパルト上からいきなりふわりと浮き上がる晴嵐の勇姿は忘れようにも忘れられず、改めて見ても全く記憶のままだった。

川北紘一によると、とにかく低予算だったことに加えて、基本的に大映流の撮り方だったために(東宝〜円谷系の人員は川北ひとりが参加)ミニチュアも大きなものが用意できなかった……という事情もあったそうですが、それにしてもどうにかならなかったかと思ってしまう。

(追加)
こんなインタビュー記事がありました。
http://gigazine.net/news/20130808-kouichi-kawakita-interview/
 
ドキドキ!プリキュア
ムーンライトの設定は周到だったよなぁ(遠い目)。いや過去作を持ち出すまでもなく、「ドキドキ」冒頭のソード=真琴の描写・設定あたりと比べても、エース=亜久里は唐突というか釈然としないというか……。

悲壮な決意をもって戦うことを選び、人との交わりを避けてきたが、平和な日常の中で育まれる友情もまた大切であることを知る……というのは定番の展開なんですが、エースは「そもそも何故戦ってるの?」というのがスッポリ抜け落ちてるんですよね。

元から職業的な戦士であるキュアソードには「社会的な任務と敗走に関する責任」があって、それはもう第1話から明示されていた。ていうか、異世界から来た戦士なので最低限の説明ですんなり理解できた。

対して亜久里は前回、自己申告で最低限以下の説明をしただけで、「この世界のプリキュアって何? どういう経緯でそれになったの?」とか「いつジコチューと戦ったの? ていうか視聴者の見えるとこで戦ってなかったよね? それどころかジコチューの幹部にすら知られてなかったよね?」とかがほったらかしだから、何をどう決意しているのかわからない。

そこらへんの説明不足はさておいても、ソードにとっての王女様に相当する「動機付け」が亜久里には無いのは問題でしょう。普通に考えれば「戦士でない人たちの平和な日常を守るため」なんですが、エルちゃんや夏祭りに対する態度を見るに、それも己の動機として重視していなかった感じ。

まぁ、今回改めてそれを認識したことで、戦士として一段高いレベルになった……という話で収まるのですが、そうすると今度は「その程度の戦士だったのに他の4人相手に大上段で『五つの誓い』とか言っていたのか?」という疑問に至るんだよなぁ(苦笑)。
 
聖闘士星矢
アニマックスの北欧編もいよいよ大詰め。神闘士最後のひとりジークフリードが無茶に強いです。十二宮編とは何とか展開を変えてワンパターンに陥らないように工夫した結果なのか、青銅聖闘士5人がかりでやっとこさ渡り合えるほどの強さ。おまけに声が神谷明だから、技の叫びなんかはどっちが主人公だ!?状態。

そんなジークフリードが奮戦している間、ヒルダの前にはシルエットで謎の人物が現れた。「あなたにニーベルンゲンリングを授けた御方の使い」と名乗るその男は果たして何者なのか!? ……と思わせてエンディングのキャストで「ソレント 塩屋翼」。原作既読者にはいきなりのネタバレだよ。

それにしても、北欧編の冒頭でヒルダにニーベルンゲンリングをはめた黒幕の正体がポセイドンだと確定したのは(つまり北欧編に続いてポセイドン編をやると決まったのは)どの段階なんだろう? 仮にアニメは北欧編で終了だと決まったなら、どんな黒幕を出す構想だったのだろうか。