週刊少年チャンピオン#30

「囚人リク」
着々と進む転房計画。天野は結局残りそうな空気だな。しかし、ついこの間炊場に転房して、転房した早々に特別懲罰房送りになる騒ぎを起こし、今度はその二人を残して他の五人が転房……って、いくらなんでも警戒されるよな。あんまり野暮は言わないが、そこらへんの看守側の反応の描写があるといいな。
これから先は当面、脱獄志願者5名を探す展開か? 「心当たり」の一人目が椿というのは「おお」と思ったが、その他が思い当たらないな。
 
「3LDKの花子さん」
お経のようでよく見ると「寿限無」。
辻除霊師というクラスはちょっと新しいが、なんかこういう人ついこの間「あまね」に出ていたような……。こっちは本当に妖怪だの神様だのがいる世界だからその分の見せ場があるけど。妖怪退治を始めた動機がムチャ過ぎて、こういう逆恨み感が哲弘マンガだなと思う。
 
「雨天決行」
赤マントってトイレの妖怪だから、「花子さん」でもいずれ重要なキャラとして登場する構想だと思うんだがなー。いずれにせよ、1誌に2本も妖怪マンガが載っているとネタ被りが起きそうなもの。編集部でうまく調整して欲しいもんだ。
 
いきいきごんぼZ」
ついに「ヒューマン人間 人間マン」本編の一端が明らかに。ありがちなヒーローもののパロディでなくとうてい正気とは思えない(誉めている)内容だった。
そして椿が可愛い。
 
「真・餓狼伝
「フルット」にちなんで、ここ数週の最終ページのハシラを全文書き出してみる。
 14話で南無三宝断月独楽を放った文吉が前田を倒し……
第十四話
「親子で紡ぎし"秘奥義"炸裂―― 血肉を削りし死闘、ついに…決着!!」
 ついに決着、のはずが15話では前田が立ち上がり……
第十五話
「文吉、奥義を再び放ち―― 死闘の幕引きへ―――――!!」
 死闘に幕引き、のはずが前田が投げ技を放ち……
第十六話
「噛んででも投げる! 前田の執念、逆転の一手に!!」
 逆転の一手、と言いつつやっぱり文吉は立ち上がり、しかし前田も反撃して……
第十七話
「決着……のはずが!? 動けぬ前田、執念のこの技はいったい―!?」
 このあたりでハシラも自信を失くしたか、「のはずが!?」「いったい!?」と半信半疑に。
 18話で前田の絞め技だの文吉の目潰しだのがあっても……
第十八話
「胆を括った文吉! 命を賭した極闘の行く末は――如何に!!?」
 「如何に!!?」と投げ出しちゃいました。
 今回の19話も戦況は変わらず……
第十九話
「死闘、究極の決着へ――!!」
 これが最後のハシラ。なんかこう、「いいかげん次回で決着付くよね?」という編集者の疲れを感じてしまう。
でも、親父さんの教えとともに泣き顔を思い出したことで(たぶん)文吉にためらいが生じた…という幕の引き方はいいと思います。幕引きなんだよね?
 
「吸血鬼すぐ死ぬ」
新人賞の読切。タイトルが全てを言い表しているな。このワンアイデアをテンポよくコロコロ転がしており、新人離れした器用さが感じられるギャグマンガに仕上がっている。とりあえず盆ノ木至の名前は覚えておこう。
 
木曜日のフルット
最終ページのハシラ(アオリ文句)というと「とんち番長」の「まだまだ続くでやんすよ!」を思い出す。あれも当然、実際にあった話がベースのはずだけど。
「きさく」を素直に変換すれば「奇策」なのにどうして「奇作」になっているんだろう?