聖闘士星矢とΩ

アニマックスの「聖闘士星矢」が14,15話で、とうとうアニメオリジナル変に突入。←誤変換だけどこのほうが相応しい。いやもう、違う番組始まっちゃった!感が尋常でない。記憶以上に凄まじかった。
一輝の回想がひととおり終わり、戦闘員然とした名も無き下っ端聖闘士がワラワラと現れるところで、ガラッと空気が変わる。そらまあ原作から暗黒フェニックスという何者なんだかよくわかんない下っ端が登場してたけど、あれは設定が固まってなかった時期だったし、「一輝の影」といわれりゃそういうもんかと受け入れられた。ところがこの下っ端は何というか完全に戦闘員で、個としての人格があるかどうかも疑わしい。
<提案:「聖闘士(セイント)」でなく「聖闘員(セトイン)」という呼称はどうか?>
そしてその戦闘員を率いるのがドクラテス! ドクラテス!! 「聖闘士星矢」であることを抜きにしても、イージーかつインパクト大のネーミングで、一度聞いたら忘れられないのは確かだ。必殺技の「ヘラクレス猛襲拳」もなんというかマァ、イージーかつインパクト大。14話のお披露目のときはビジュアルも酷く、ドクラテスの背後の左右に巨大な頭がふたつ現れて、目が怪しく光って……という「ひょっとしてギャグのつもりでやってるんだろうか」と思いたくなるものだった(さすがにスタッフもアレだと思ったのか、バンクとして使いまわされることなく、15話ではもうちょっとマシなビジュアルに変更されている)。
こうして振り返ると、映画『神々の熱き戦い』という試行錯誤を経てアスガルド編(北欧編)に至ったのは、ひとつの革新だったといえるかもしれない。
ともかくも、この2クール目のアニメオリジナル展開に比べると、『聖闘士星矢Ω』の「聖闘士星矢ではない感じ」なんて可愛らしいもんだ。
黄金聖闘士は2人とかつて言及し、ご丁寧にも前回の総集編でその台詞を拾っておきながら特に説明も無くそれ以外の黄金聖闘士もいたりとか、出来たばかりの新十二宮の金牛宮にいきなり死体山積みとか、「もっと考えて話を作れよ!」な部分は多々あるけれど、そういうのも実に車田的なんだよね。「車田的ならずさんなシリーズ構成でも許せるのか?」といわれりゃ、それとこれとは話は別なんだけどさ。