/機動戦士ガンダムAGE#42

回想シーンのテスト飛行、一般にイメージされるアステロイドベルトが舞台だったが、あれは火星軌道よりさらに先だ……。

まぁそもそも、あんなふうに小惑星が密集しているというイメージ自体が誤解らしいが(マツドサイエンティスト・研究日誌「小惑星同士って、どのくらい離れているの?」参照)、そうは言ったって「宇宙戦艦ヤマト」や「21エモン」、その他のSF映画で「小惑星がゴロゴロと密集している小惑星帯を、苦労して避けて通る」というのはお馴染みのシーン。

逆に言うと「小天体がゴロゴロと密集している空域を、苦労して避けて通る」シーンを見れば、そこはアステロイドベルトだと思ってしまうのは避けられない。

避けられない、と思っていたのだが……「AGE」のスタッフはどうも違うらしい。

なんつーかこう、「AGE」スタッフに欠けているのは科学知識とか合理的思考とかSF的イマジネーションとかでなく、もっと根本的な「フィクションの体験」が全く足りていないのではないだろうか? きちんと体験していれば「ああいう場面といえばアステロイドベルト」という連想が働き、「視聴者もそんな連想をして、混乱してしまうだろう」と、別の描写を選ぶと思うのだが。