紙媒体のリセット禁煙を成功させるには

……ええと、このブログ、関係者に読まれる可能性があるので、与太話はそこそこにして真面目な方向に舵を切りましょう。リセット禁煙が乗り越えるべき課題のひとつに、話者と実施者との「距離」というものがあると思います。
例えば、磯村先生の前著『リセット禁煙のすすめ』に対するamazonのカスタマーレビュー。「著者が、もともと非喫煙者であることも、好感がもてない」というのは案外と重要な指摘でしょう。私の周囲の例だと『CD版リセット禁煙のすすめ』を聞かせた喫煙者が、「前からNACK5あいざわ元気は知ってるけど、あんまり好きじゃないんだよ、元々」という理由でその後も喫煙を続けています。こうした「この人の言うことじゃああんまり聞く気にならんなぁ」という反応を鑑みるに、「話者(指導者)が誰か? 実施者にとってどういう存在か?」というのは、リセット禁煙の成否に関わる重要な要素といえるでしょう。
生身同士であるなら、時間をかけて信頼関係を築くか、その場その場に応じて小技を駆使すればいいところですが、紙媒体では自ずと限界がある。『リセット禁煙のすすめ』『リセット!』は、そこで話者の色を抑えるという選択をしていますが、逆にむしろ、何かしら明確なキャラクターを打ち出すほうが良いものと思います。その際、「妹」「先生」あるいは「委員長」「ツンデレ」「綾並系」など、キャラクターの類型を多数抱え、かつそれら類型が影響力をもつ(キャラクターそのものではなく「類型」が既に影響力をもっている)オタク文化の視点は、必ずや有効となるでしょう。
また、「助平心に働きかける」ことが有効性を上げることは論を待ちませんが、「萌え」とは下品にならないギリギリの線で助平心を動かす距離ですから、その点においても検討の価値があるのでは?