アイアンキング

「そういや俺どうして『ゲゲゲの鬼太郎』の新作ノーチェックなんだろう?」と考えて、その時間はファミリー劇場で『アイアンキング』を観ていることを思い出した。
何を隠そう今回が初見で、まともな予備知識も無かったのだが、これが滅法面白い。現政府を「大和政府」と呼ぶ先住民族の末裔が敵だとか、アラブ風の衣装を着たテロリストが敵だとか、アイアンキングはとても弱いとか、そんな要素ばかりがフィーチャーされるので、てっきり『シルバー仮面』のようなハードで暗い話だと思っていたらさにあらず。甘いマスクの色男と、三枚目の相棒との軽妙なやりとりを楽しむバディものだった。
で、その色男の静弦太郎(しずか・げんたろう、演じるは石橋正次)が主人公とは思えないヒドい奴なのがまた独特で面白い。いやもう本当にヒドい奴なのよ。「目の前で苦しんでいる避難民の救出よりも敵を倒すことを優先する」なんてのはまだ可愛いほう。今朝見た第9話では、全く関係の無い女性キャンプ客をあえて巻き込み、敵をおびき出す囮として利用していた。それってふつうは悪者のやることだよ……。
中盤以降は子供向けを意識してより明快な話になるそうだけど、とりあえず最後まで見続けるつもり。