最近買った本

こうして書き留めておかないと、積ん読どころか買ったこと自体忘れそうになるので。

不思議の国のアリス

不思議の国のアリス

今年の3月に出た、翻訳・村山由佳、挿し絵・トーベ・ヤンソンの『不思議の国のアリス』。「あえてキャロル自身がアリスに語り聞かせる口調をそのまま文章にした」というのが翻訳上での特徴。面白い着想だとは思うが、結果的にはただ奇をてらっただけにしか見えない。大体、ドジスン対アリス・リデルの関係は、ルイス・キャロル対不特定多数の読者との関係とは異なるのだし。もうひとつの特徴はトーベ・ヤンソンの挿し絵だが、これまた個人的には良いとも悪いとも思わなかったり。
なのに何故買ったのかというと、立ち読みしていてやっぱりラストシーンに目頭を熱くしてしまったからだ。この訳だから、というわけではもちろんないのだが、でも「負けました」という気分になったのね。まぁ、何に泣いたかはいずれ改めて。

人間の土地 (新潮文庫)

人間の土地 (新潮文庫)

『戦う操縦士』が存外面白かったのでもうちょいサン=テグジュペリを読んでみるかと新潮文庫版の『人間の土地』を購入。まずは無難に『夜間飛行』をと思ったのだがたまたま入った書店には置いていなかったので。まだ読んではいない。すでに古典の領域に入れるべき堀口大学の翻訳と、宮崎駿のカバー絵とが不釣り合いな印象。奥付を見ると平成10年に改版されているが、そのときにカバーが変更されたのだろうか。

サザエさんの“昭和”

サザエさんの“昭和”

以前、ゴミ回収の歴史を考えるに当たり『サザエさんをさがして』(ISBN:402250076X)が役立った、という経験があることから(06年7月2日付)、その系統でちょっと重めのこの本を購入。どこかの書評を読んだときには、あまり興味はわかなかったのだけど。

少年少女通販広告博覧会

少年少女通販広告博覧会

期待したほど面白くないのは、まず単純に私の世代とは一つ前あたりの、少年少女向けの通販広告が中心だったから。それと串間努の文章とか考察とかがつまらんとか(控えめに言って私の好みではない)、編集がもっさりしていて本文と図版がうまく噛み合っていないとか(まぁこのレベルで噛み合ってない本は山ほどあるけど)。とはいえ買って損したというほどではない。
インタビュー『「睡眠学習器」の社長は、「X線メガネ」を作っていた!』が出色の内容。「F107J」のプラモデルなど、拾った小ネタなついてはいずれ改めて。