週刊少年ジャンプ#42

最終回みえるひと
なるほど、前号の盛り上がりは「ロウソクは消える直前が一番明るい」だったか(苦笑)。ラストは「シャーマンキング」の如く、夢でハッピーエンドを無理矢理詰め込んだ超圧縮展開だったが、思った以上にまとまっていたのでちょっと驚いた。
いや、キヨイの思想はいわば「人類の究極の敵」だから和解の余地は無いし(仮にキヨイと和解できたところで人類の罪が赦されるわけではない)、だからといって、あそこまでキャラが立ってしまったパラノイドサーカスの連中を殺して決着ってわけにはいかないよな……と思っていたのよ。
だから、姫乃の夢の中という一歩引いた舞台のなかで、張り紙なんてトボけた描写で「オレ達がわかり合えないかどーかはやってみなきゃわからない!! オレ達には言葉がある!」という重大なテーマをストレートに語られると、「あ〜、落とし所はこれしかなかったかもなぁ」という気にさえなってくる。
「ただいま」を言おう。きっと。皆で――って最後のハシラも良い仕事だ。
気になったのは絵柄、というかキャラクターの顔の不安定さかな。まぁ新人の初連載だから仕方ないとはいえ、最終回でまた随分と変わった気が。(作者がやる気なくしてアシが仕上げたとかそういう事情じゃないよね……?)
このページ数で残り2巻だと、単行本には読切版が収録されるのは確実で、それも楽しみ。最初の青マル版はどうだろう? 未読なんだけど。
打ち切り終了という編集部判断にはあれこれと言いたいこともあるが、1年ちょっとの連載で作者は「週刊連載という量産体制」と「ジャンプ的な内容へのデチューン」のスキルを充分に磨けたはず(後者はスキルといっていいかとは思うが、連載を続けるためには必要なことである)。次の連載については普通に……というか、まるで当たり前のように期待を抱いている。

太臓もて王サーガ
無理矢理振られたこち亀ネタに対して、悪意で返すあたりにパロディ作家の気骨を感じた。何故だか他のパロディは控えめだし(アシュラマンとハーヴェストくらい?)。
オチのビシソワーズ(冷製スープ)って、そんなに一般的な料理だったっけ? 
あいすが主役級の話なのに真白木の出番が全く無いのが寂しいが、今回の一件をきいて真白木暴走!? というだけで一話出来そうだし、今後そんな話があるのかも。

魔人探偵脳噛ネウロ
ん〜、そろそろ断片的にでもHALの最終目的を明かしてくれないと、興味が持続できないかも。笛吹が冷静なのは頼もしいが、対抗手段が何も無い以上は単なる狂言回しにしかなれないよな……。