週刊少年ジャンプ#41

太臓もて王サーガ
偽者を金髪にしたのは、見分けられるようにするためだろうが、もうちょっと劇中での理由付けが欲しかったかな。それと、「実は腹黒」設定があまり有効でないような……。太臓と木嶋との融合をやりたいがためだったんだろうけど、それ以外に必要性無いよねこの設定。
 
アイシールド21
ナーガの敗北と再起へのドラマは3ページだけでは語り尽くせてないと思うのだが……。話は早くもダイナソーズの新キャラアピールへと向かってしまった(苦笑)。決勝まで行かないと泥門とはあたらないチームをここでフィーチャーするってことは、準決勝にも勝っちゃうんだろうな……(相手が王城でないにしても)。
 
魔人探偵脳噛ネウロ
脱洗脳失敗、そして篚口(ヒグチ)がその願望を利用されてHALの尖兵に……という展開は予想どおりだなぁ。まぁ他の展開は考えられないか。興味はやはり「どこで弥子が必要になるか?」の今後の展開。弥子本人がいない場所で誉めていた対サイ戦とは違う、ちゃんとした活躍が見たいところだが……。
 
謎の村雨くん
街中で白昼堂々自動車襲って暴行働いて要人誘拐って……その相手は警察の仕事だ。高校生である意味無ぇ! それ以前に「スパイ」である意味すら無ぇ!!
公安警察含めて警察にはできないことをやるのが「スパイ」だろうに……。それと村雨、同級生に「いつもより頼もしく見える」ようなことを言ったらダメだろ。正式にスパイとなって、いよいよ本格的に自分の正体隠す必要があるんだから、地味に徹さないと。なぁおい?
グラナダ』もそうだったが、いとうみきおには本当にイライラさせられる。最低限、自分が考えた設定とシチュをちゃんと使えるようになってくれ。
 
みえるひと
今週はすごいや、文句無し。ついにうたかた荘に別れを告げた……日常が決定的に失われてしまった回に、よりによってこの回に、「フツーに親と暮らして!!! 学校行って!!! 友達作って!!! それで良いんだ!!! それがオレの願いだ!!!」という台詞を言わせてしまうのが切なすぎる。
「小さな目標だね」「お前が決めるな!!!」がまた……。「人間全てを殺す」という「大きな目標」を掲げる相手に立ち向かう動機が、「殺させはしない」ではなくて「姫乃を人殺しの道具なんかにさせるかよ!!!」ですよ? 大切なのは人類滅亡の危機の回避ではなく、たったひとりの少女が、ただの平凡な日常を手に入れること。
このスケールの矮小化によって読者の日常感覚に近くなり、
「全身全霊かけて守る 価値がある!!!」
という叫びが、実に心に響くものとなった。結果的には「人類を守る」ことと同じだから、明神がわがままを言っているようには見えないのも巧い(「ワンピース」はそこらへんが時々不味いんだよね)。
ガク陰魄化!? の伏線を、ガクの明神に対する確執の源を明らかにするのと併せて消化したのも見事。どうでもいいがガク、火を放つわ空中を歩くわで、ますますもってパイカル(旧ルパン三世「魔術師と呼ばれた男」)だな(笑)。