エース桃組感想

なくなるときいて『エース桃組』を購入……なんだ、誌名を変えて存続か。何にせよ立ち読みすら忘れる雑誌なのだが、単行本にならないであろう平野耕太のマンガの去就だけは気になる。今回もトバし過ぎだし(笑)。
『仕切るの?春日部さん』を読むのは『少年エース』本誌の第1話以来か。かの快作「Dr.リアンが診てあげる」に比べて作者の迷いが感じられる幕開けだったが、かなりこなれてきた印象。云之庵的な注目点は、なんといっても眼鏡っ子の胸の無さ! ではなくて、その例えに出てきたクハ115! ボケそのものはイマイチだが、この時期にクハ115という選択がえらくマニアックだし、ディフォルメしつつ両開き3扉である点は外さないこと、ディテールの描き込みなどただ事でないこだわり。まぁ「リアン」には鉄道ネタはほとんど無いし、中部出身という作者が都心部115系にこだわるとも思えないので、おそらくアシスタントの仕事なのでしょうが。

つるぺた眼鏡っ子萌え〜 ではなくて注目はクハ115。115系は今年10月に東北本線から引退、都心発着が無くなったばかりなので、これは惜別のボケなのだ。たぶん。後継のE231系は限りなく通勤型電車に近い4扉で、かつての近郊型電車の標準的スタイルである3扉は消えつつある。客室窓が描かれてないのでいびつなディフォルメに見えるが、これはちゃんと「115系の特徴の誇張」なのである。たぶん。(著作者に許可を得ず転載、出典を明記しますので「研究のための引用」としてどうぞご容赦を…月刊少年エース1月号増刊『エース桃組』05年冬号p212・「仕切るの?春日部さん」竹内元紀

竹内元紀の珠玉の名作(笑)「Dr.リアンが診てあげる」全5巻。あとから揃える人には「…夏」「純情派」「THE MOVIE」はどの順番かわからない困ったタイトルだ。
Dr.リアンが診てあげる (1) (角川コミックス・エース)
Dr.リアンが診てあげる (2) (角川コミックス・エース)
Dr.リアンが診てあげる (純情派) (角川コミックス・エース)
Dr.リアンが診てあげる (The movie) (角川コミックス・エース)
Dr.リアンが診てあげる (夏) (角川コミックス・エース)