清水港〜フェルケール博物館「Art and Air」展

というわけで先週の土曜日に日帰りで静岡まで行ってきた。まずは清水。


ピーカンの朝の、強くて低い日差しは写真を撮るにはやっかいなんですが、被写体によってはこんな面白い写真になる。

大きさ比較で通りすがりの人を入れてみた。これは「テルファークレーン(木材積込用クレーン)」。

このクレーンは、昭和3年国鉄清水港線清水港駅に木材を貨物に積み込む荷役機械として作られました。
当時の我が国には神戸、名古屋にしかない最新式のクレーンで、従前はベルトコンベアーで一日かけて1貨物車に積み込んでいたものが、わずか48分ですむようになり、費用も3分の1になりました。
その後、木材や石炭の荷役機械として活躍しましたが、時代とともにその用途もなくなり神戸や名古屋では撤去。清水港でも、昭和46年に使用停止となりました。
しかし清水港発展の歴史をとどめる遺産として、また日本近代産業の遺構としてたいへん価値のあるものであることから、平成10年に補修工事が行われ、当公園のシンボルとして保存されることになりました。
(現地の説明板)

なお、清水港線の跡はこの公園までは歩行者・自転車道として整備されており容易にたどれるのですが、廃線跡らしさはイマイチです。

さて本題はフェルケール博物館「Art and Air」展。
http://www.suzuyo.co.jp/suzuyo/verkehr/exhibition/index.html#141018
まぁボチボチでした。静岡らしく? ハセガワやタミヤから借りてきたプラモデルの完成状態での展示なんぞもありましたが、1/72のマクロスシリーズまで並んでいるのは何だかビミョーな感じ。松本州平の手になるジオラマの作例(「スケールアビエーション」あたりに載ったもの?)も展示されているので、模型趣味の人には見応えがあるでしょう。それと、前にどこかで読んだ記憶もあるのですが、青島文化教材社の創業者が元は飛行士だというのはやはりちょっと凄い話。「アオシマじゃよアオシマじゃよカッカッカ」の社長の父親かしらん?

個人的に最も興味を惹かれたのは、1931年に開業した「東京―下田―清水」間の定期航空輸送のパンフレット類。エアタキシーなどと称したそうです。やはりというか水上飛行機で運航していたとのこと、黎明期の航空便の姿が断片的ながら伝わってきました。「後には通常の陸上機もあったようで」とあって、実際、三保の海岸で撮られた駐機中の写真などもあるんですが、飛行場の開業の時期とか公的な記録は残っていないのか?

フェルケール博物館の常設展では、さっき実物を見たばかりのテルファークレーンの模型などが見応えがありました。そうそう、昭和4年9月25日に清水港に日本海軍第一艦隊が寄港したそうで、その時の様子を描いた絵画と、ウォーターラインの模型の展示などもありました。赤城はまだ三段甲板だったりします。その赤城に小っちゃい鳳翔が並んでいるあたりは、「艦これ」ファンにも興味深いかも。(私はよくわからない)