マンガと現実でホバーバイク2題

チェイサー 2 (ビッグコミックス)

チェイサー 2 (ビッグコミックス)

絶頂期の手塚治虫を勝手にライバル視し、対抗意識を燃やしてその影を追う漫画家・海徳光市を描いた作品、「チェイサー」の第2巻。勝手にライバル視し…というと、不人気だったりプロ未満だったりの漫画家をイメージしますが海徳先生はこれはこれで人気作家なのがミソ。7本(月刊6本週刊1本)もの連載を抱えて、特に戦記漫画では定評があるんですが、主人公がそれほどの漫画家だからこそ手塚治虫の異常性が際立つ、という構造になっています。
この2巻では「鉄腕アトム」のアニメ化と大ヒット、その後追いで「鉄人28号」のアニメ化が企画されたあたりの時期を描いてまして、海徳先生もアニメ企画を描きあげて東映動画の人に見せるのですが……。


魔神ロボット……マジン……ってあーた。
しかし、マジンガーZもどきなのはいいとして、「ホバーバイク」表記が惜しい。ACVがホバークラフトという商標で世に出たのは昭和41年、そして30年代はまだ「エアカー」が未来の車だった時代だ。昭和38年なら「エアバイク」だろう。
まぁロボ自体がオーパーツだし、海徳先生の先見性、時代を超えたセンスが生んだ造語ってことでOKだけどね。
 
http://wired.jp/2014/07/28/hoverbike/
そしてこちらは現実の「空飛ぶバイク」のニュース。hoverbikeそして「ホヴァーバイク」と書かれていて紛らわしいけど、地表効果と無関係に飛んでいるからこれ、ホバークラフト(ACV)でなくて回転翼機だよね。ヘリコプターやVTOLの空中静止もホバリングだから間違いでも何でもなくて、ただ紛らわしいというだけだけどね。