ウルトラマグナスの変遷#1

12月発売予定のマスターピースウルトラマグナスはカーキャリアのビークルモードから一体のままロボットモードにトランスフォームするとのこと。

トランスフォーマー マスターピース MP22 ウルトラマグナス

トランスフォーマー マスターピース MP22 ウルトラマグナス

なので、ここで唐突にウルトラマグナスの変遷を振り返ってみる。
 
コンボイ(ないしオプティマスプライム)」の色違い版、白いトランスフォーマーが「ウルトラマグナス」として販売されることがよくあります。
トランスフォーマー ウルトラマグナス (限定) MP-2

トランスフォーマー ウルトラマグナス (限定) MP-2

リボルテックヤマグチ ウルトラマグナス (フレンドショップ限定)

リボルテックヤマグチ ウルトラマグナス (フレンドショップ限定)

しかしアニメ「戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマーTHE MOVIE」「2010」に登場したウルトラマグナスは、コンボイとは似ても似つかぬ全くの別人。

(画像の出典/「別冊宝島 トランスフォーマーG1キャラクター大全集」(2004年・宝島社))
なのに、どうしてこんなことになったかというと、玩具版の影響です。

元をただせば「ダイアクロン カーロボット」シリーズの「パワードコンボイ」という商品。まさに名前どおり、トラクター(スキャンした記事は「トレーラー」と書いている)の部分がコンボイに変形、さらにカーキャリアから変形したボディと合体してより強力なロボットになるという代物。
(画像の出典/「デュアルマガジン別冊3Dジャーナル」第6号(1984年・タカラ)…脱線するがミグロボは後のブリッツウイング、アパッチロボは海外含めてもTFでは発売されなかった)


元祖ウルトラマグナスはそのパワードコンボイの色変え再版なのですが、アニメではトラクターが単体でロボットになるという設定は無視。そのため、玩具(と一部のアメコミ)では後々まで「白いコンボイ」がウルトラマグナスと称される一方、それはアニメキャラとしてのウルトラマグナスとは全く違ったものとなる、というめんどくさい存在になったのでした。
(画像の出典/「トランスフォーマージェネレーション」(2001年・ケイブンシャ))


近年の「トランスフォーマーアニメイテッド」には、オプティマスプライムとは全く姿の異なるウルトラマグナスが登場。
(画像の出典/「トランスフォーマージェネレーション2010」(2010年・ミリオン出版))

「プライム」にもその流れに沿った、単体変形の青いウルトラマグナスがラインナップされました。

トランスフォーマープライム AM-27 ウルトラマグナス

トランスフォーマープライム AM-27 ウルトラマグナス

その続編「ビーストハンターズ」になるとCGのほうの都合でオプティマスプライムのリデコに変更されましたが、白でなく青いトランスフォーマーになっています。
(↓2015年11月20日追加)
トランスフォーマー アドベンチャー TAV14 ウルトラマグナス

トランスフォーマー アドベンチャー TAV14 ウルトラマグナス

「ビーストハンターズ」版は、日本では2015年になって「トランスフォーマーアドベンチャー」シリーズにラインナップされました。
(↑追加ここまで)
トランスフォーマー TFジェネレーションズ TG11 ウルトラマグナス

トランスフォーマー TFジェネレーションズ TG11 ウルトラマグナス

「ビーストハンターズ」と同時期に展開していた「ジェネレーション」版のウルトラマグナスは、オプティマスプライムを青くして頭と武器を変えたカラバリアイテム。白でなく青のオプティマスプライムウルトラマグナスを名乗るようになったのです。

とまぁこんな具合で、長くコンスタントにその名が使われ続けるうちにイメージの変遷を重ねた「ウルトラマグナス」ですが、2014年の年末になってようやくアニメ設定に準じた変型パターンの……トラクター部とキャリアー部を分離させなくともロボットモードにトランスフォームする(らしい)ウルトラマグナスが世に出る、というわけです。
 
さて一方、玩具のほうの元祖ウルトラマグナスに準じた変型パターンで、そのリメイクというべき仕様のトランスフォーマーは、実は既に存在しています。それは……。
つづく。