秋田内陸鉄道秋田内陸線

6月初めの東北旅行の話の続き。
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大館に一泊して6月2日日曜日。6時前に起きて動き出す。始発列車に乗ることを思えば少々のんびりした出発だ。大館発6時32分の奥羽本線上り各駅停車に乗って……これは始発ではない……17分、鷹ノ巣で降りる。ここから乗るのが秋田内陸縦貫鉄道秋田内陸線なのだが、その始発が7時5分発なのだ。始発が7時過ぎとか、大した寝坊助である。そもそも鷹巣発の列車は1日11本しかないから、自ずと始発もこんな時間になってしまうのだろうが、それにしても通勤通学に使いづらいのでは?

上はJRの鷹ノ巣駅、下は秋田内陸縦貫鉄道鷹巣駅。秋田内陸縦貫鉄道国鉄赤字ローカル線が転換した第三セクター線なので、元は同じ駅なのだが、駅舎だけでなく名前まで微妙に違っている。

いかにも三セク線らしく、新潟鐵工所製の軽快気動車が単行で運転。
列車本数が少なく、梅雨入り前とはいえ観光シーズンとも言い難い6月の日曜日だから、よほど閑散としているだろうと予想していたが、ハイキンググループが乗り込んできて意外にもにぎやかだった。手軽な観光路線として地元ではそれなりに親しまれているようだ。
「あきた(はぁと)美人ライン」という路線愛称は今でもどうかと思うが、沿線にイメージキャラクターを田んぼアートで描いたりして、集客・話題づくりの工夫も様々続けているようで好感が持てる。
http://www.akita-nairiku.com/info/topics/doc/2013070217271101.pdf
6月2日の時点ではまだ十分に生長しておらず、なんだかよくわからなかった。

7時59分阿仁合着。阿仁合で1時間ほど観光した話は後ほど書くとして、このエントリは角館までの秋田内陸線の話をまとめてみる。

9時17分阿仁合発の「急行もりよし」1号に乗車。単に停車駅が少ないというだけでなく、急行料金がかかる急行だから車両もそれなりのもの……っていうかこの画像中央のもので運転するものだと思っていたが、見てのとおり普通の車両でちょっとガックリ。

観光路線らしく、高い橋梁上などいくつかの「絶景ポイント」では減速する。

もりよしの車内から望む森吉山。
9時41分阿仁マタギ駅着。「打当温泉マタギの湯」でマタギ後継者のお話を聴くなどした後、12時14分阿仁マタギ駅発。

このあたりは羽州街道(国道105号線)からも離れており、鉄道の開業も秋田内陸線では最も遅く1989年。いわゆる秘境駅のたぐいではないが、山間部のわずかな平地に人が住まう集落の駅、といった趣き。まぁ近年までマタギのみなさんが現役だったくらいだ。

阿仁マタギ駅停車中、車窓から吊り橋を見下ろすことができる。

13時21分角館着。といってもこの写真は角館観光を終えて帰路に付く際、JRのホーム上から撮ったもの。

元は同じ国鉄だから、当然ながらJR田沢湖線秋田内陸線は並んでいる。
国鉄時代は、鷹ノ巣〜比立内間の阿仁合線、角館〜松葉間の角館線に分かれていたが、乗っていて特に気付くことはなかった。