飛べないシャトルはただの往還機だ(声:森山周一郎)

時には昔の話をしようか〜というわけで、ある年齢以上の人にはエンタープライズ初飛行のニュースあたりでおなじみ(コレ→)、その下の世代なら『勇者指令ダグオン』のファイヤージャンボ+サンダーシャトルのスペースフォーメーションを思い出すだろう(それは極く少数だ)「ジャンボがスペースシャトルをおんぶ」の写真が、Yahooニュース(時事通信)の写真ニュースで取り上げられてました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000015-jijp-int.view-000

シャトルをおんぶして移送=ジャンボ機が米横断−NASA
12月11日5時52分配信 時事通信
【ワシントン10日時事】米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトルエンデバー」が10日、専用のジェット機上部に固定され、カリフォルニア州エドワーズ空軍基地からフロリダ州ケープカナベラルのケネディ宇宙センターに向かった。
 シャトル国際宇宙ステーションの拡充作業終了後、11月30日に地球に帰還したが、フロリダ州の気象条件が悪かったため、エドワーズ空軍基地に着陸していた。
 シャトルの重量は約80トン。移送費用は約180万ドル(約1億6700万円)。途中給油を受け、米本土を横断する。 

過去に見慣れた絵ヅラとはいえ、やはりインパクトがありますな。初めて見る人には一際でしょう、読者のコメント欄には、微笑ましくピュアな感想が多数見られます。そんな中にマニアックな情報が入り乱れているのも面白く、私もこれが元JALの機体だなんて知らなかったので「へぇ〜」(死語)でした。
で、そのピュアなコメントの中でちょっと驚いたのが「え? スペースシャトルって自分で飛べないの?」というもの。これが結構な「私もそう思う」の票を集めている。
そらまぁ飛行機みたいな外見だけど、「打ち上げに耐える」「燃え尽きずに下りてくる」以外の、「飛ぶ」機能がシャトルに要るかといえば不要でしょ。ジェットとロケットの違いだの、リフティングボディで翼面積がどうだの、スペースプレーン計画がどうのといった知識が無くたって「ちょっと考えればわかりそうなもんだよなー」と思ってしまう。
ただ、それは私の傲慢なのかもしれない。そもそもの話、「燃え尽きずに下りてくる」がイコール「飛ぶ」ではないと、ちょっと考えればわかるのか? いやそれ以前、「どう使われるものか」は考えればわかることなのか。これも結局は知識の有無の問題ではないか。
「常識」ってどこで線を引いたらいいのだろう。そんなことまで考えてしまった。

謎の円盤UFO』の宇宙往還機・ルナ宇宙艇(ルナモジュール)は、母機ルナキャリアとドッキングした状態で成層圏まで上昇した後、切り離されて月まで飛んでいくというシステム。人間の最高頭脳を結集して作られた、ダサかっこいいメカニック! でもこれ、打ち上げについては説得力のある設定なんだけど、再突入時にもドッキングしていたような……。