[言葉] 思いよがりも甚だしい

亀田大毅騒動の関連記事でちょっと面白かったのは、その試合で解説を務めた、鬼塚のコメントについての記事だ。

大毅戦解説の鬼塚勝也さん、ブログで「解説者としては失格」とコメント
10月17日16時22分配信 オリコン
 
ボクシングの元WBA世界Jr.バンタム級王者、鬼塚勝也さんが16日付の自身のブログで、解説を務めた「WBC世界フライ級タイトルマッチ 内藤大助 vs 亀田大毅」戦に関して「解説者として周りを傷つける結果になってしまった」とコメントし、「解説者としては失格」と自分の気持ちを明かした。
(略)
 しかし、「ただ自分の思いよがりがコメントを偏らせていったし、その時点で解説者としては失格」と自身に対して厳しい判断も下すコメントも。
(略)

何だよ、『思いよがり』って。「思い上がり」か「独りよがり」じゃないのか? …というツッコミが他にもあったのだろうか、2007年10月17日付のほうでは、

それでも 自分の 一人よがりの想いが 先走った

になっている。もっとも、ニュースに引用されているのは16日付のほうで、こちらは「思いよがり」は修正されていない。
(それにしても、私は普段タレントの個人サイトとか全く見ないのだが、どこもこんな感じでナルシーで、当人は格好つけてるつもりが滑稽になってるものなのか? トップページとか吹きそうになったんだが…。「ピューと吹く!ジャガー」のハマーさんが個人サイトを作ったら、きっとこんな感じだぞ) 
いやいや、私が知らないだけでそういう言葉があるのかも知れないぞ、とまずはググってみる。
"思いよがり" の検索結果 約 184 件
"思いよがり" -鬼塚の検索結果 約 128 件
使っている人は少なからずいるようだが、検索結果をざっと読んでみた感じでは「間違った言葉」だと判断してよさそうだ。
ただ面白かったのが、そんな中に「思い上がり」では言い足りない、「独りよがり」でもない、「こりゃあ思いよがりと言うほうないよな」というケースがいくつかあったこと。
たとえ発生が誤用であっても、既存の言葉では伝えられないニュアンスがあるならそれは新語たりうるわけで、いつか気が付くと普通に「思いよがり」を使っていたりするかもしれない。