どっこい生きてるあの雑誌この雑誌

昨日のエントリに対するコメントへのお返事方々。
バンブーブレードオフィシャルファンブック』(rakuten:book:12930719asin:4056051860)に目を通して感じられたのは、「永遠の三番手」という印象ながらもここまで生き延びてきた『アニメディア』の強さの一端でした。
アニメディア』が想定している対象読者は、背伸びはしない、深みに堕ちない、マニアでもミーハーでもオタクでも腐女子でもない、いずれ「卒業」するアニメファンたち(中学での交友関係あたりが分水嶺ですかね)なのだろうな、と。だから『ニュータイプ』や『アニメージュ』と住み分けることができたのでしょう。
いや、「じゃあ『Megamiマガジン』はどうなのよ? 角川グループとの住み分け戦略は?」と言われると答に窮するんですが(苦笑)。
 
>毎号描き下ろしイラストを山ほど載っけて,んで,それを作品名順にソートすると各作品のムックが出来上がり
ていうか、雑誌媒体を続けている強みがこういう時に発揮されるんだなあ、と普段はこの種の雑誌も本も見てない身には新鮮でした。あるいは逆に、ムックでの再使用を前提としたビジネスモデルだから「毎号描き下ろしイラスト満載」「付録DVDに独占インタビュー収録」みたいな予算編成もできるのかと思ったりもします。ギャランティがどの程度かは知りませんが、買取でなくムック刊行時に再使用料が発生するにしても5掛け程度でしょうし(でもストックは十分過ぎるほどあったはずの「ゾイドジェネシス」のムックは出なかったんだよな…。雑誌以外は小学館の独占版権なのかしらん)。

>JIVEはまあ,「設定解説ファンブック」つってギャルゲーでも文字ばっかの解説本をバンバン出してたとこですから(笑)。
ジャイブの名を聞くと、タカラが時代の寵児だったつかの間の日々や、ブロッコリーが色々と勘違いして拡大路線をひた走っていた頃が思い出されて胃が痛くなります(苦笑)。それはともかく、刊行物はほとんどチェックしてないのですが、以前から今に至るまで割とディープな路線、なのでしょうか? タカラ・ブロッコリーの関連会社だった当時はともかく、2006年にポプラ社に降って以降もそれを続けているのなら、ポプラ社に対する興味がわきあがってきます。
ポプラ社への興味というと、何といっても『コミックブンブン』。創刊当時は正直、「ゾロリ」のアニメが終わり次第休刊するだろう、と思っていましたが、今でもしっかり続いている(部数等は調べてませんが)。
何かにつけて「出版不況」「少子高齢化」といわれるこの時代に、また、就学前〜小学校低学年対象の雑誌は小学館が揺るがぬ牙城を築いているのに、アニメ連動とはいえ今さらのように創刊された児童コミック誌『ブンブン』が、アニメ連動コンテンツが小粒になった今でもつぶれないのは何故か? そのサバイバル術は広く一般の関心も引ける話題だと思います。
児童書という基礎は保ちつつ、新規事業として一般向け書籍・文庫や児童コミック誌を展開、いずれもそれなりに成功を収め、そして子会社ジャイブでマニア向けムックまで手がけているポプラ社は、あまり目立たないものの色々と注目すべき出版社ではないでしょうか。
……まぁ、新規事業は別に成功しているわけではなくて、ただ撤退の決断ができないだけ、という可能性も大ではありますが……。

>ちゅーかスクエニから公式出さないんですかね?
>あとパロディ4コマとか。
そういえばスクエニの出版部門も、気がつくと色々と手を広げてますね。『ヤングガンガン』とか絶対長続きしないと思ったのに(苦笑)。原作のダイジェスト的なファンブック(BAMBOO BLADE ファンブック 7.5)ならアニメ化に合わせて刊行しているんですが、パロディ4コマとかが出ないのは、社内的な住み分けとかそういう事情かと推察されます。

>暗之云さんがバンブー好きってのは不思議。
>でもキャラファン向けと作品ファン向けの両誌を購入しているのは納得(笑)
私は一体どういう人間だと見られているのかと、ひとしきり悩んでしまいました(苦笑)。放映中にも書いたとおり、原作はもとより素材として優れているんですが、アニメはその素材の良さを最大限以上に活かしているんですよ。私は古いタイプのオタクなんで、そういう「職人の仕事」に感心してしまうんです。