シューターとスライダー

もう8年も前か。ANAボーイング機では非常用脱出設備の「すべり台」を「スライド」と表現、JALエアバス機では「シュート」と表現していたことを取り上げた。
http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20080229#p2
今年、2016年2月23日の新千歳空港におけるJALボーイング737からの非常脱出にはその「すべり台」が使用された。新聞・テレビ局がそれをどう伝えたのかは良いサンブルになる! と捉えてちょっとググってみた。

本紙および実際の番組でなく各公式サイトで確認できる範囲でのみ確認。
結論をまず言うと、

新聞各紙:読売「緊急用のシューター」、朝日「脱出用のシューター(滑り台)」、毎日「脱出用シューター」、東京「脱出シューター」、日経「脱出シューター」、産経「脱出用スライダー」。

TV局各局:NHK「脱出用スライド」のちに「脱出用シューター」、日テレ「緊急用のシューター」、TBS「脱出シューター」、フジ「脱出用のシューター」。

ほとんどが「シューター」で「シュート」は無し。そして「スライド」および「スライダー」はいささか旗色が悪い。

なかでもNHKは、2月24日14時26分付の「旅客機エンジンから煙 緊急脱出の緊迫映像」という記事では「複数の人たちが脱出用スライドを使って機体から次々と滑り降りている」としているのに、2月24日 5時10分付の「旅客機エンジンから煙 空気取り入れ口に雪」という記事では「滑り台のような形に膨らむ脱出用シューター」としており、どうも落ち着かない。どっちでもいいから統一しろよ!
 
シュートでもシューターでも、スライドでもスライダーでも、それで読者に意味が伝わらないわけではないが、だからこそ各紙・各局が何を統一基準としているのかが気になるところ。1681009