「未完の計画機2」でひとつ気になったのが、VTOLのふりがな。
- 作者: 浜田一穂
- 出版社/メーカー: イカロス出版
- 発売日: 2016/01/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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http://ejje.weblio.jp/content/vtol
weblio英和辞典で発音記号を見ると、" víːtɔːl " もしくは " víːtɔl " 。これをカナに起こせば「ヴィートール」「ヴィートル」だし、音声を再生してもやはりそう聞こえる。なのになぜ「未完の計画機2」は「ヴイトール」としたのか?
マァどっちにしても、英語の"VTOL"と日本語の「ブイトール」ではアクセントが異なるし、そもそも「V」一文字でも "víː" なのに「ブイ」だったりするわけで、これは正誤の問題でなく「なぜ日本語表記はブイトール(ヴイトール)で定着したのか?」という興味。
というか、日本語表記(発音)はブイトールだけではなかったのだ。
『ウルトラマン』第3話ではビートル機が「ブイトール」と呼ばれており、つまり「ビートル=VTOL」といえる。(http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20100427)
また、映画『クラッシャージョウ』では「ビトール」と発音している台詞が確認できる。 (http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20130704)
このような、「ビートル」または「ビトール」という表記・発音は他にもあったのではないか? …という興味に行き着いてぼちぼち探っているが、これがなかなか難しい。航空専門誌だと「VTOL」としか書かれておらず、読み仮名は振られていない。一般誌紙では何号のどこに記事が載っているのかあたりをつけるのが難しい(大宅文庫でざっくり探った範囲では読み仮名は見つけられなかった)。
そういう点で、きちんと読み仮名をふっている「未完の計画機2」はイレギュラーであり、有り難いのだった。