『たまゆら〜卒業写真〜』第3部 憧 -あこがれ-

見てきた。特別興行1300円。4月の第1部の感想に……。
http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20150411
「第2部は、忘れなかったら見る、という程度」と書いていたら見忘れた。ていうか思い出したときには終わっていて、第3部は忘れないように心掛けていたのだ。

まず結論は「色々難点はあるが、TVシリーズに付き合ってきた人はこの第3部と次の第4部は観たほうがいい」です。

あえて難点から書くと ・作画が劇場版レベルでない ・前半の麻音たんエピソードのプロットがステレオタイプホームドラマ ・心情の機微を長々と台詞で説明する(これは難点というより前々からの作品の方向性だが今も慣れない)。

などといった難点はあるけれど、それでも人には勧められるのは、後半のぽってメインのエピソードで遂に「ぽってと竹原の物語」「ぽってと仲間たちの物語」に、そして「ぽってと父の物語」に幕を引く方向へと動き始めたから。これも第1部の感想に書いたことだけど、ここに至ってようやく「今は亡き父の影を追いながらも、それと並行して父とは関係の無い写真撮影へのモチベーションを得る」みたいな物語(つまりは「父親の再発見&親離れ」の物語)が動き出したんですよ。
http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20130919
第2期「たまゆら〜もあぐれっしぶ〜」が終わったのが2013年秋だから、その後ブランク含めて2年ちょいかけてやっとここまで…と感慨深い。
 
【以下、微バレ】



後半エピソードで気になったのが、かおたんだけが鋭くぽっての変化に気付き、そればかりか転機となる言葉までかけたところ。言い換えれば他の2人(およびその他準レギュラー)はいささか鈍感で、存在感が薄くなってしまった。これでは、劇場版で描いてきたレギュラー各人メインのエピソードが散発的なままになってしまい、シリーズとして収斂されないのではないか? そのあたりも気にしながら第4部を待ちたい。