『たまゆら〜卒業写真〜』第1部 芽 -きざし-

見てきた。特別興行1300円。レイトショーの時間でも安くならないのでかえって割高に感じる、わけで。

えー。TVシリーズ第2期こと『たまゆら〜もあぐれっしぶ〜』の感想は、「「亡き父の思い出をめぐる物語」と「写真部を創設して運営していく物語」とが最後までバラバラのままだったのは、はっきり言って拙い」だったり、「最後の最後に「みんな、お父さんのお陰なんだよ」と一言言わせたって無理がある」だったりした、わけで。
http://d.hatena.ne.jp/UnKnown/20130919
もうちょっと踏み込んで希望含みでいうと、「今は亡き父の影を追いながらも、それと並行して父とは関係の無い写真撮影へのモチベーションを得る」みたいな物語(つまりは「父親の再発見&親離れ」の物語)になって欲しいと思っていたのに、そうはならなかった未消化感が第2期にはあった、わけで。

そのあたりが劇場版で消化されるかどうか、様子見半分で観に行ってみたんですが……さてどうなるんだろう?(苦笑)

兎にも角にも良くも悪くも実に何ともいつもの『たまゆら』でした。絵の密度はさすがに劇場版クオリティなんですが(でも教室の机の大きさとか背景美術で時々ヘンなところも…)、約1時間がきっちり2話に分割されてまして、ひょっとしなくてもTVシリーズとして放映することも意識してますねこれ。ただ、30分枠2話分の映画×4本で8話分しかならず、つまり1クールに満たないから実際どうしたいんだろう? という気はする。

前半はぽってたちの将来の計画に絡めて、写真部の新入部員2人がバタバタしたり、ぽってが撮った父の写真の思い出が語られたり。後半は、竹祭なるイベントに合わせて、ちひろちゃんとともちゃん(でかい)が竹原にやってくるものの、ぽっては志保美さんが竹原を離れるという噂を聞いて上の空……みたいな話。いやまあ、それなりによく出来ているからファンなら満足度は高いだろうけど、ぶっちゃけ「全8話で完結するTVシリーズの最初の2話を観た」以上のものは無かったので第2部は、忘れなかったら見る、という程度。そこで上に挙げた方向性(父親の再発見&親離れ)が見えないようならそれきりだな。