誤読の定着

大人のためのイギリス児童文学 (NHKシリーズ NHKカルチャーラジオ・文学の世界)

大人のためのイギリス児童文学 (NHKシリーズ NHKカルチャーラジオ・文学の世界)

イギリス児童文学といえば真っ先に出てくるのがルイス・キャロル。この本も最初に、しかも2回にわけて取り上げています。
本の内容はさておき、ひとつ気になったのがルイス・キャロルの本名。
「チャールズ・ラトウィッジ・ドジスン(Charles Lutwidge Dodgson)」と書かれている。しかし、Dodgsonのgは発音せず、したがってカナ表記はドジスンではなくドッドスンかドドスンのほうが発音に近い。ともかくドジスンでは誤読・誤記と言っていい。
もちろん、私のごときがトリビアと知っていることを研究者が知らないはずもなく、ドジスンで定着してしまっているために、それに合わせたのでしょう。
他にも、独英ちゃんぽんのフォルクス・ワーゲンとか、warを「わー」と発音したら多分バカ扱いされるけれどdwarfはドワーフだとか、誤読のまま日本語として定着した単語は、探せば色々ありそうだ。
でもogreを今でも「オグレ」と読む人はさすがにいないよね。