一昨日のスプロール

で、言葉を引くにあたって裏を取るべくスプロールでググってみた。そもそもウィリアム・ギブスン作品は基礎教養として「ニューロマンサー」を読んだだけだし、読んだという事実以外何も覚えてないから、「ええと、あの一連のアレとかアレとかがスプロールだったよな?」と自信がなかったのだ。
んで、スプロールはそれでOKだったわけだが、ギブスンともサイバーパンク・ムーヴメントとも無関係に、5年ほど前には「スプロール・フィクション」なるSF用語があったことを知った。
いや、SF用語というかぶっちゃけ『S-Fマガジン』用語ね。提唱してみたものの全く人口に膾炙しなかったあたりは「リアル・フィクション」と同様みたい。
横断的なジャンルの提唱自体は悪かないけど、もうちょっとマクロに時流を捉えて戦略的に……ちゃんと広まる、一時的であれ定着するようなネーミングができないのかと思う。
まぁ『S-Fマガジン』発の用語のなかにも、「ゼロ年代」という、意味も雰囲気も一発でわかるし使いやすい(それを提唱したり使ったりしているカギカッコ付の「評論」へのイヤミとしても使いやすい)言葉もあるか。その影響かどうかは知らねども、気がつくと映画評論の世界にも「ゼロ世代」なんて言葉ができてるし。