美醜にこだわるなとか、人の見た目に捉われるなとかいった意味で「皮一枚の下は同じ」という言い方をすることがある。おそらくこれは一面の真実で、だからこそ「皮一枚の下」が全くの別物だったら、非常に落ち着かない、ときに恐ろしい気分にもなるのだと知った。
というのは、6月25日のエントリに書いた「骨だけでみると蛇は確かに全く異様な生物だった」という話である。だって蛇ってば、頭蓋骨から後ろは尻尾の先まで背骨と肋骨しかないんだよ!? 手足は全く痕跡すら見られないんだよ!!?
例えば鳥の場合、「膝が逆関節で奇妙だな〜」という「皮を被った状態での違和感」に対して、骨格を見れば「膝に見えるのは足首であり、胴の付け根近くに本来の膝がある」とわかる。「ああなるほど、長さとか形とかは随分違うけど、やっぱり『皮一枚の下は同じ』脊椎動物なんだな」と安心できる。もっと身近な例でいえば、首の長いながーいキリンでも、頚椎の数は人間と同じ7個で「ああ、やっぱり『皮一枚の下は同じ』哺乳類なんだな」と理解できる。それに対して蛇ときたら、まったく!!
節足動物や軟体動物みたいに、そもそも全く違った生物ならばいいのだけれど、蛇は脊椎動物で爬虫類だという事実がまた落ち着かない。一体いつどうして手足を失くしてしまったんだ? それも跡を全く残さずに!
……などと今さら小学生のような気分に陥る暗之云だった。うーん、実物見てもなんとも思わないんだがな〜。あの骨格はどうにも……そう、「納得がいかない」。
- 作者: V.ウォラッシュ,鳥羽通久
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/08
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